「コロナ病床が足りない!」医療逼迫現場と「選挙区」の意外な関係とは?

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 政府は1月13日に1都3県に加え、大阪、兵庫、京都の関西3府県、愛知、岐阜の東海2県、さらに福岡、栃木と緊急事態宣言を追加した。同日、日本医師会の中川俊男会長は会見を開き、

「全国的に医療崩壊はすでに進行している。首都圏など緊急事態宣言の対象地域では、通常の病院患者の受け入れを断るなど、すでに医療崩壊の状態になっている。今後、感染者の増加が続けば医療壊滅になるおそれがある」

 と、コロナ病床の逼迫により、医療機関が瀕死の局面に突入したと訴えた。

 しかし「現実には病床数の余裕はある」と医療ジャーナリストは主張する。

「日本は世界的にも圧倒的トップの病床数を保持している。人口1000人あたりの病床数は13.1。ドイツが8、フランスは6、イタリアは3.2、米国に至っては2.8など、先進国と比較してもはるかに上回る『病床大国』なのです」

 東京都がコロナ感染患者用として確保している病床の使用率は78%(1月6日時点)。うち重症者に関しては87%と高い使用率となった。他にも大阪で66%(重症者65%)と逼迫し、その後も使用率は上昇傾向にある。政府関係者が打ち明ける。

「確かに大都市圏では病床の使用率が急上昇し、受け入れ先が見つからない患者が続出している。しかし、その近隣県は医療崩壊には至っていない。首都圏なら山梨、茨城、長野などの空き病床がある近隣県に移送することが可能です。大阪、京都からは和歌山、福井、徳島へ。福岡からなら佐賀、大分。北海道からは青森や秋田、岩手へ移送し、病床を確保することは難しいことではない」

 しかし、ここに大きく立ちはだかるのが「選挙区」の問題だというのだ。

「仮に患者を受け入れた場合、自治体の医師会などが、コロナ被害が広がると騒ぎ立て、地元選出の政治家に苦情が殺到することになります。都道府県の枠を越えて積極的に対応しないのは、こうした理由があるからです」(政府関係者)

 そうこうする間に、愛知や広島などでコロナ感染が急激に拡大。医療大国ニッポンで、本当に医療崩壊が起きてしまうのか。

「もちろん、まだ手だてはある。緊急事態宣言を出した都道府県に限らず、全国の病床に対して補助金を増額し、病床数を増やす。最終的には全国の自衛隊駐屯地などを利用して、緊急病床を設置する手段もあります。09年に新型インフルが世界的に大流行した際は、動かない厚労省に業を煮やした当時の麻生太郎総理が防衛医大に要請書を送り、水際対策を徹底させた。緊急事態の今、こうした対策を実行できる指揮官こそが求められるのです」(政府関係者)

 はたして、原稿誤読を乱発する「ガースー総理」は、この難局を乗り切ることができるか。

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