オンネトー、クマヤキ…。北海道の大自然とグルメを堪能したバイクキャンプ旅

バイクで1000カ所以上の「道の駅」を回りながら、ご当地ソフトクリームやご当地グルメを探求する平賀由希子さん。ライダーなら誰もが憧れる北海道ツーリングで、道内各地の道の駅グルメを堪能。今回は摩周湖~女満別編です。

編集部注:この取材は、緊急事態宣言前に新型コロナウイルスの感染拡大防止に注意しながら行いました。

■阿寒湖の先にある幻想的な湯の滝へ

今日は空が明るくなるとともに起床。外は霧雨だったけれど、7時頃には止んで、曇天の中でスタートです。

この日、最初の目的地は、オンネトー。阿寒湖の先、足寄町にある湖です。走り始めて早々、だんだんと青空が広がってきて、すっかり良いお天気に。一気にテンションも上がります。

ウネウネと急坂のある山道を登っていくと、双岳台という展望台があり、雄阿寒岳を目の前に見ることができました。雄阿寒岳をバックに記念撮影。天気が良いと、ちょっとした寄り道も気軽にできるし、楽しいです。

阿寒湖には以前行ったことがあるので、今回はパスして先へ急ぎます。分岐を足寄方面に進んでいくと、オンネトーの案内表示が。森を抜け湖畔まで出ると、きれいな湖が見えてきました。

早く見たいのですが、オンネトーの駐車場が混んでいたので、先に湯の滝に行くことにしました。林道の入り口の脇に湯の滝駐車場があり、そこにバイクを停めてからは徒歩です。駐車場から湯の滝までは、車両通行禁止となっています。

歩く前にお手洗いに行っておこう、と駐車場にあるトイレに行ったら、このトイレが驚きでした。水が流れないな? と覗き込んだら、おがくずが攪拌されているんです。なんと、バイオトイレでした。初めての経験だったのでびっくりしました。トイレ自体は臭いもなく、トイレットペーパーもあるし、きれいなのですが、手洗い場がなかったので、持参のアルコールスプレーで消毒。

この駐車場には自動販売機がなかったので、飲み物を持ってきてて良かったと思いました。

■青や緑に色が変わる神秘の湖オンネトー

ゲートを通り、森の中を20分ほど歩くと、オンネトー湯の滝に到着です。距離は1.4kmほど。アップダウンはそんなにないので、森林浴をしながらの軽いトレッキングといった感じです。

登山用の服も用意はしていたんですけど、ジーンズで大丈夫でした。足元はトレッキングシューズなので、歩くのは問題ありません。森の中は日陰になっていて涼しく、空気が清々しかったです。

突き当たりまで行くと芝生広場があり、その奥に湯の滝がありました。広場は管理されているのか、とてもきれい。休憩所もあります。

滝はかなり大きく、20数mの高さから岩肌をつたって温泉が流れています。湯の滝というから、きっと熱い温泉が流れているのだろうと思っていたんですが、滝の水に触ってみても熱くなくて、ちょっとがっかり。温度は常温か、ややぬるいくらいでした。

▲湯の滝付近にはマイナスイオンがいっぱい

滝が流れる岩や滝壺には、たくさんの苔が付いていて、とても幻想的な風景です。まるでナウシカの世界みたい。

この温泉、陸上観察できる最大のマンガンの酸化物の生成場所として、国の天然記念物に指定されているそうです。ただし「微生物の作用によりマンガン酸化物が沈澱を続けて……」と書かれた看板を何度読んでも、どれがマンガン酸化物か、私には全くわかりませんでした(汗)。

帰ってから調べてみたら、マンガン酸化物は、どうやら滝が流れている黒い岩石のことだったみたいです。だから注意事項で「大変貴重な現象であり、岩石等には触れないでください」って書いてあったのか! と納得。昔は秘湯として利用されていたようですが、今は資源を守るために入浴は禁止になっているみたいです。

来た道を戻って、待望のオンネトーへ。駐車場のそばに展望デッキがあり、ここからオンネトーを一望できます。

「季節や天候、見る角度によって、青や緑に色が変わる神秘の湖」と言われているのですが、まさにその通り。見る場所によって青や緑に色が変わって、とても不思議です。原生林に囲まれたオンネトーは本当にきれいで、ずっと眺めていたいくらい。

▲国立公園オンネトー。雌阿寒岳から噴煙が上がっています

オンネトーのうしろには雌阿寒岳と阿寒富士。雌阿寒岳からは、立ち上る噴煙も見えていました。本当は登山もしたかったけれど、日程上、今回の旅では諦めます。次回は絶対に登るぞ! と決意してきました。

■山の宿野中温泉を貸切状態で満喫

そしてもう一つ、オンネトーに来たら絶対に寄ろうと思っていた温泉があります。

「山の宿野中温泉」。源泉掛け流しの温泉宿。こちらは日帰り入浴もやっていて、お客さんは、登山後の人が多いようです。カウンターでは、茶トラ猫のちゃーちゃんがお出迎えしてくれました。

長い廊下の先に、男女別のお風呂があります。小さめですが清潔感のある脱衣所です。使われているカゴはないので、どうやら私1人の貸切のようです。やった!

内湯に入ると、硫化水素の臭いが立ち込めていました。総木造りの内湯は、とてもよい雰囲気。こじんまりとした浴室に、6人ほど入れそうな湯船があります。備え付けの石鹸やシャンプー類はなく、シャワーもありません。私の前に受付をした男性が買っていましたが、どうしても使いたい人はフロントで石鹸を買うシステムになっているようでした。

掛け湯をして入浴します。熱めでしたが、私好みのガッツリ硫黄泉です。お湯は透明で、ややエメラルドグリーンかがっていました。ドバドバと源泉がかけ流されていて、湯船からどんどんあふれていきます。温泉といえば、やっぱりこれですよね!

▲源泉かけ流しで豊富な湯量です

「硫化水素中毒の恐れがあるので長湯は避けてください」の貼り紙があったので、内湯はそこそこにして、露天風呂に移動します。

露天風呂が、またすごくいい! 大きさは内湯より少し小さめの、屋根付きの露天風呂です。この日は日差しがきつかったので、日陰がありがたかったです。ただ、温度と硫黄泉のせいか、すぐに体が温まって、肌は真っ赤に。体がポカポカして長湯ができません。吹いてくる風が少し冷たくて、火照った体にちょうどいい。体を冷ましては入浴して、いくらでも温泉を満喫できそうです。

開放感といえば、内湯にガラス窓があるのですが、よく見ると人影が見えるんです。なんと、男湯の露天風呂が見えてる! まさかの逆のぞきになってしまい、びっくりでした。露天風呂の壁も、すだれのみで、かなり簡単な造りになっています。のぞいたら駄目だけど、背伸びしたら男湯が見えそう。もともとは混浴だったのを、あとから男女別にしたのかな? という感じでした。

ちなみに、体を拭いた手ぬぐいは、しばらく温泉の匂いが取れませんでした。かなり成分の濃い温泉だということがわかります。

■「道の駅あいおい」で鉄分補給と田舎蕎麦を味わう

オンネトー、温泉を満喫したことで、時間はすでにお昼過ぎになってしまいました。次に行く道の駅でお昼ごはんにします。「道の駅あいおい」は、網走と釧路を結ぶ国道沿いにある道の駅です。

道の駅の裏手には、旧国鉄北見相生駅を利用した交通公園があり、列車が並んでいます。実は私、電車を見たり写真を撮ったり、乗ったりするのが好きなソフト鉄です(笑)。カッコいい除雪車の写真も撮ることができて、鉄分補給も完了!

しかも、ここには人懐っこい猫がいて、写真を撮っているとこっちに寄ってくるんです。かわいくて癒される~。

▲旧国鉄時代?の除雪車がありました

▲人懐こい猫に癒されました

満足したところで肝心のお昼ごはんに。道の駅の中にある手打ちそば屋でいただきます。頼んだのは、田舎蕎麦と手作りの豆腐・がんもどき・厚揚げの3種類がセットになっている“相生セット”。

▲相生セット。道の駅の蕎麦としては高レベル

道の駅内で手打ちされる蕎麦は、道内産のそば粉を使用。ひと口食べると、蕎麦の風味をかなりしっかりと感じます。何もつけずに食べてもおいしく、まるで蕎麦がきを食べているみたい。

十割の田舎そばって、ゴワゴワしているものもあるけど、ここの蕎麦は喉越しも良く、出汁がきいた蕎麦つゆもおいしい。道の駅で食べる蕎麦のなかでは、かなりレベルが高いと思います!

さらに、セットの豆腐もおいしくて。豆腐は味が濃いし、炙った厚揚げは、お酒のアテにしたいくらい。がんもどきもふわふわ食感でした。このお豆腐も、道の駅内に工房があり、そこで作られています。

物産販売所では豆腐の販売もしていて、豆腐や油揚げ、がんもどきなどが並んでいます。お豆腐がビニール袋に入って売っているのにびっくり。普段見かける豆腐の倍以上の大きさで、こんなに大きいの!? とさらにびっくりしました。

工房の前にはおからの入ったポリバケツがあって、豆腐1丁につき、おから1袋がサービスで貰えることになっています。晩ご飯にお豆腐類を食べたかったのですが、さすがに暑さで傷みそうなので、持って帰ることは諦めました。

■見た目もかわいい“クマヤキ”でお腹いっぱい

道の駅あいおいには、おいしいご当地スイーツも揃っています。1つめは、日本初の有機JAS認定を受けた「津別町産のオーガニック牛乳のソフトクリーム」。いや~名前が長い(笑)。さっぱりしていながらも、牛乳本来の味やコクを感じられるミルクソフトは、口溶けもなめらかでとてもおいしかったです。

▲くちどけなめらかなミルクソフト

2つめは、見た目もかわいい“クマヤキ”。クマの形をした今川焼き風のスイーツで、生地には水の代わりに豆腐工房の自家製豆乳を使用しているそう。全部で4種類あり、それぞれ名前が「クマヤキ(つぶあん)」「ヒグマ(豆乳&カスタードクリーム)」「シロクマ(タピオカ&つぶあん)」と、冷やしてある「ナマクマ(生クリーム&つぶあん」と変わるところも面白いですね。ネーミングに惹かれて、食べ切れるかわからないのに、思わず3つも買っちゃいました。

冷たい「ナマクマ」を、まず最初にいただきます。見た目がかわいくて、どこから食べればいいか悩んじゃいます。結局、頭から食べました。ホイップなので軽めのライト級という感じ。あんこと生クリームの相性が抜群です。

その次に食べた「ヒグマ」が、なかなかのヘビー級。豆乳クリームが私には少し甘かったです。子どもに人気って書いてあったのも納得。渡されたときは、まだ温かい状態だったので、温かいうちにと思って食べたのですが、ご飯とソフトクリームを食べたあとだと、なかなか苦しかった……。フワッとした濃厚な生地にたっぷりと中身が入っていて、食べ応えがあります。最後に残った「クマヤキ」は、翌日のおやつ行きになりました。

▲見た目もかわいい「クマヤキ」

この日の宿泊地は「女満別湖畔キャンプ場」。女満別湖のほとりの林の中にあるキャンプ場です。場所は早い者勝ちで、湖畔の目の前の場所を取ることができました。バイクもテントの前に停めることができたので、荷物の移動が楽で良かったです。

夜の湖畔は静かで、炊事場やトイレもそんなに遠くなくて便利なのですが、キャンプ場に虫はつきもの。炊事場はクモがいる場所をなるべく避け、トイレはなるべく虫の少ない個室を選び、周りを見ないようにしてさっと済まします。テントにだって一度虫が入ってきたら、朝になるまで出ない勢い。今年は虫の少ない年だったみたいですが……。

▲女満別湖に到着

この日のお風呂は、キャンプ場そばの日帰り温泉「源泉掛け流し天然温泉 美肌の湯」へ。キャンプ場からは歩いて4~5分くらいでしょうか。温泉というより銭湯寄りの日帰り湯といった趣きです。シャンプー類の備え付けはなく、持参か購入するスタイル。脱衣所にあるドライヤーは、今どき珍しいコイン式でした。久しぶりに見た気がします。

温泉は無色透明の単純泉で、40度くらいでちょうどいい湯加減。ゆっくりとつかっていられます。少しぬるぬるしている温泉は美肌の湯の名の通り、風呂上がりのお肌がすべすべに。露天風呂もありましたが、私は内湯を堪能。早い時間にキャンプ場に着いて時間に余裕があったので、ついつい長湯をしてしまいました。お風呂や休憩所も清潔に保たれていて、多くの地元の方も通っている温泉のようです。

■道の駅で買った食材をコラボしたキャンプ飯を作る

このキャンプ場では、道の駅で買った

北海道大空町のミートソース(メルヘンの丘めまんべつ) 青唐辛子(かみゆうべつチューリップの湯) 当別の生パスタ(北欧の風道の駅とうべつ)

を使って、ミートソースパスタを作りました。

▲各道の駅で購入した食材です

まずは、フライパンで細かく切った唐辛子を炒めます。炒まったら、ミートソースを加えて温めます。

ソースができたら、鍋にお湯を沸かしパスタを茹でます。生パスタなので、茹で時間は2分と短いです。

茹で上がったら、パスタをフライパンに加え、ソースを再加熱しながら、パスタに絡めて完成。

濃厚なミートソースに、唐辛子と、もちもち生パスタがよく合います。唐辛子は思っていたほど辛くありません。たっぷりと豚肉が入ったミートソースがパスタによく絡んで、ボリュームもしっかり。各道の駅の特産物を使った、手軽でおいしい“道の駅コラボキャンプ飯”。

▲“道の駅コラボ”ミートソースの完成!

この先も、もう少し道の駅旅は続きますが、今回のシリーズはここまで。旅の続きが気になる方は、私のブログに書き記していますので、ぜひご覧ください。

最後に、スタンプラリーの結果発表! 1か月の旅中に訪れた北海道の道の駅の数は、128駅中78駅でした。半分は超えました。広い北海道ですから、まだまだご紹介できていない、私おすすめの道の駅がたくさんあります。いつか別の機会に、ご紹介できたらと思います。

<今回めぐった道の駅>

道の駅あいおい ( https://hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/2585/ )
網走郡津別町字相生83番地1

※新型コロナウイルスの影響により、営業時間などの情報が変更されている場合がございます。お出かけの際は、出発前にお調べください。

YUKIKOの「道の駅訪問記」 | Drive! NIPPON | 国内観光情報ウェブマガジン( http://www.drivenippon.com/column2/# )

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