ドミニスタ歓喜! 博多のドーミーインは朝からもつ鍋食べ放題!!

実は出版関係者には“ドミニスタ”が多い。ドミニスタとは、ビジネスホテル「ドーミーイン」の熱心なファンやリピーターのことである。そんな彼ら(私たち)が「ドーミーイン」を求めるのはなぜなのか? 仕事で47都道府県を制覇した筆者(フリーライター)が、博多出張レポートでその謎を解明していこう。出張が多いビジネスマン、必見である。

■ドーミーインがある地域では選択肢など存在しない

出張が多い仕事をしているとホテル選びというのは、非常に大事なポイントになってくる。出張先でいい仕事をできるかどうかにも関わってくるわけで、大事というか、とてもデリケートな案件でもある。

たまに気を利かせて高いホテルを準備してくれるケースもあるのだが、ありがたく感じる一方で、ベッドから広い部屋を眺めながら「いやぁ、こういうことじゃないんだよねぇ〜」とガックリくることが少なからずあったりして……いや、本当に大事なんですよ、ホテル選びって。

その点、ワニブックスの取材で地方に飛ぶときはとても安心できる。それは担当編集とホテル選びに関する基本的な考え方が同じだから。ざっくり言ってしまえば、

「ドーミーインがある都市ではドーミーイン一択」

それ以外の都市では、事前にホテル選びに関して綿密に話し合いをするが、ドーミーインがある都市であれば、こちらになんの相談もなく予約を取ってしまうレベル。でも、それだけの安心感がドーミーインにはあるのだ。

若い頃は「とりあえず寝るだけだからホテルは安ければ安いほうがいい」という考え方だったが、40歳を過ぎたあたりから「当日の疲れをリセットできること」「翌朝、リフレッシュした状態でチェックアウトできること」にこだわるようになってきた。

もちろん旅行ではなく仕事なので、経費もシビアに考えなくてはならない。コロナ禍でホテルへの滞在時間がグッと増えるようになり、さらにそれらの要素が大事になってきた。

25歳で47都道府県をすべて仕事で回り(つまり47都道府県すべてでビジネスホテルに宿泊している)、今も月に数回は地方に飛んでいるので、人生の中でホテルにて過ごしてきた時間はめちゃくちゃ多い計算になるが、そういった旅路の果てにたどりついたのがドーミーインという“楽園”。

コロナ禍で出張が減って、泊まる機会が減ってしまったのが残念なぐらいである。

▲入り口の「dormy inn」の文字を見ただけれ嬉しくなるのがドミニスタ

そんな折、9月に取材で博多に飛ぶ機会があった。最近では1泊で帰ってくることが多かったのだが、今回は3泊もできる。

そんな話をワニブックスの担当編集にしたら(ちなみに今回の出張はワニブックスの仕事ではない)、「そんな機会、なかなかないですよね。せっかくだからドーミーインの“はしご”をしてきたらどうですか?」と、まさかの提案をされた。

たしかに博多には2軒のドーミーインがある。それを泊まり歩いてはどうか、という提案。なるほど、贅沢な話ではあるが、3泊の出張となると荷物も多い。

本来なら同じ部屋を拠点として荷物を置きっぱなしにするのがセオリーだ。しかし、こういう機会でもなければ、たしかに「泊り比べ」なんてなかなかできない。

正直な話、今まで博多のドーミーインはあまり泊まってこなかった。というのも、博多に行ったらもつ鍋を食べて、屋台に行って、シメにラーメンをすすって、と夜中……ヘタしたら早朝まで街をフラフラしていることが多かったので、ホテルにこだわる必要がなかった、というのが理由のひとつ。

もうひとつの理由、それはコロナ前には韓国や中国からの観光客でホテルがいっぱいで、東京からのビジネス客はホテル難民になってしまうような状況が何年も続いていた、ということ。どうにもならなくて電車で移動して小倉や北九州に泊まる、というケースもけっして珍しいことではなかった。

そんな状況がコロナで一変した。緊急事態宣言発令時には、お店は20時には閉まってしまう。そして海外からの観光客が激減したことで、ホテルは選びたい放題になった。

もうドーミーインを選ばない理由はないのである。というわけで、博多のドーミーインを「泊り比べ」してみることにした。

■ドーミーインの人気を支える露天風呂と夜鳴きそば

まず、1泊目。この時点では、まだ緊急事態宣言発令中であり、博多で取材をするにあたり、まずは羽田空港でPCR検査を受けて、陰性であることを確認してから飛行機に乗る、というステップを踏む必要があった。

今までだったら、それこそ新幹線感覚で昼過ぎまで都内で仕事をして、パッと羽田空港に移動して、サッと博多まで飛ぶこともできたのだが、コロナ禍で減便されていることもあり、そこまで気軽に移動はできなくなってしまったのだ。

それよりも大問題なのは、そうこうしているうちに博多への到着が遅くなってしまうこと。緊急事態宣言が出ているから、飲食店は20時で閉まってしまう。

この日は、福岡空港に到着するのが18時過ぎ。猛ダッシュで地下鉄に飛び乗り、博多駅で降りたら駅に直結している『博多めん街道』に直行。店選びをする必要などない。

飛行機の中で今日の気分は固まっていたので『元祖博多だるま』からの『博多一幸舎』へのはしごコンボで決定。替え玉することを考えたら、コスパは悪いけど“はしご”は全然アリなのである。

とりあえず駆け足で博多を満喫したところで今日の宿へ。予約してあるのは『天然温泉 袖湊の湯 ドーミーインPREMIUM博多・キャナルシティ前』。ドーミーインの上位ブランドである“PREMIUM”。

大規模商業施設であるキャナルシティの真ん前にあるので道に迷うこともないし、すぐ横にUNIQLOがあるので長期出張時や、東京と博多の寒暖差が激しすぎて着るものに困ったときは本当に便利、である。

▲隣にテナントビルが隣接しているのも大きな利点で長期出張でも安心

飲食店はほとんど閉まっているので、今日はこのままホテルの中で過ごすことが確定している。だからこそ、初日はPREMIUMに泊まろうと決めていた。

大浴場にゆったり浸かって、慌ただしかった今日の疲れを癒し、明日からの博多での仕事に備えることがメインテーマだからである。

その大浴場がすごかった! もはやビジネスホテルの“おまけ”というレベルではない。まさに温浴施設のそれ、である。しかもコロナ禍で宿泊客がそれほど多くないのか、混雑していないので(混雑状況は部屋のテレビから確認できる!)、本当にゆったりのんびりお風呂とサウナを楽しめるのだ。

変な話、緊急事態宣言が出ていなかったら、今ごろ、屋台で3杯目のラーメンをすすっていたはずで、コロナ禍だからこそ味わえた贅沢な時間の使い方でもある。

▲内風呂でシャワーを浴びて外風呂へ。圧倒的な開放感が疲れた心身を癒してくれる

▲もちろんサウナもある

▲サウナと冷水に交互に入ることもドーミーインに泊まる大きな目的だ

そうなのだ。あきらかにラーメンでお腹はいっぱいになっていたはずなのに、長時間、お風呂に浸かっていたら、なんとなくお腹が空いてきたような感覚になる。東京にいたら味わえない「出張あるある」のひとつかもしれないが、地元の名物を貪欲に求めてしまう本能だけはしっかりと生きていた。

しかし、お店はすべて閉まっている。でも、ドーミーインには「夜鳴きそば」がある!

▲「ドーミーインといえば夜鳴きそば!」といっても過言ではないぐらいの超定番

■“最強”と囁かれる朝食でパワーチャージ!

正直、数年前までは夜鳴きそばを食することは稀だった。博多に関わらず、地元のグルメに舌鼓を打つことを優先するので、たいがいお腹いっぱいになっており、夜鳴きそばの提供時間内である23時までにホテルに戻ってきていなかったからだ。

しかし、今日はもう食べるしかない。なにがいいって、部屋着のまま、大浴場へも夜鳴きそばを提供するレストランエリアにもブラッと移動できること。「館内はパジャマ、スリッパでの移動はご遠慮ください」というホテルが少なくないなかで、これは贅沢な話である。チェックインしたあとは、もうくつろぎ以外はなにもない。それがドーミーインを選ぶ最大の理由なのかもしれない。

▲個人的に隠れMVPに挙げたいのがこのパジャマ。とにかく快適なのである

いつもだったらコンビニにデザートを買いに行きたくなるところだが、この日は部屋の冷蔵庫にしっかり冷えたフルーツが用意されていた。おそらく、これは上位ブランドのみのサービス。ここで大事なのは「しっかり冷えた」という部分。そう、チェックインの前から冷蔵庫のスイッチがONになっているのだ。

ビジネスホテルでは基本、冷蔵庫の電源は切られていて「使う時にONにしてください」というケースが多い。それはそれでエコでいいのだが、疲れ果てて帰ってきて、うっかり電源を入れないでペットボトルを突っこんで寝てしまい、翌朝、ぬるーくなったペットボトルに絶望したことは1度や2度ではない。そういう失敗をする可能性がここではゼロ。本当にありがたい。

マクラもベッドも心地よい。夜泣きそばでお腹も満たされ、爆睡して迎えた翌朝。ドーミーインのお楽しみである朝食が待っている。僕は『レストランHATAGO』という全国展開のレストランを利用する感覚で、全幅の信頼を寄せているが、PREMIUMブランドではメニューにもさらなるお得感がある。このホテルではそれが「もつ鍋」ということになる。朝食バイキングに並んでいるので、つまりは朝からもつ鍋食べ放題!

じつは博多駅前にオープンしたアパホテル博多駅東では、地元の有名もつ鍋店『楽天地』がテナントに入っていて、朝食はまさにもつ鍋食べ放題。さっそく泊まって味わってきたが、めちゃくちゃ満足感もあるし、有名店で味をわかっている安心感もあるので、いろんな意味でハズレなしだった。

▲朝からいくらでも食べられるので、夜までお腹が空かないのが唯一の弱点だ(笑)

そういう部分ではアパのほうが優れているのだが、あくまでももつ鍋がメインディッシュ。その点、ドーミーインはさまざまなメニューがあるなかにもつ鍋“も”ある。といいつつ、3杯もおかわりしてしまったのだが、この出張中、時間の関係で街でもつ鍋を食べることが難しそうなので、どうしても欲張ってしまう。

朝食バイキングのメニューとしては及第点以上。リピートする理由には十分すぎるクオリティーだった(この日、仕事の都合で昼食が15時ぐらいになってしまったのだが、腹持ちがいい? もつ鍋をおかわりしたおかげで空腹状態にならなかった!)。

チェックアウトする前に朝風呂を堪能。自宅でも出かける前にひとっ風呂するタイプなので、これもまたありがたい。大浴場の営業時間が長いからこそできることだ。

最近、さらに営業時間が伸びて、今では10時まで入れるようになったことも追記しておきたい。博多まで来て、20時以降ホテルから一歩も外に出ない、という今までだったら考えられないような一夜だったが、おかげで満喫することができた。

そして、チェックアウト。ちょっと恥ずかしかったが「じつは今夜、もうひとつのほうのドーミーインに泊まるんですが、行き方を教えていただけますか?」とフロントで尋ねた。徒歩圏内とは聞いていたが、さすがに初めて移動するのは不安がある。

普通に考えたら「なぜ博多に滞在し続けるのに、わざわざ徒歩圏内のホテルに移動するんだ?」という話になるので、この話を出すのが恥ずかしかったのだが、フロントの女性は丁寧に教えてくれて地図まで渡してくれた。

いくら方向音痴の自分でもこれで大丈夫だな、と思って外に出ようとすると、フロントの奥からベテランの男性の方が出てきて「お客様、じつは近道があるのでお教えします」と声をかけてくれた。

実際に道を見ながらのほうがわかりやすい、ということでエントランスの外へと誘ってくれ「あの道ですよ」と目視しながら案内してくれた。とても血の通ったサービスだな、と感銘を覚えたのだが、じつはそれが真の目的ではなかった。

「先ほどから雨が降ってきています。どうぞ、こちらをお持ちください」

そう言って、ビニール傘を差しだしてくれたのだ。ギリギリまでホテルライフを楽しんでいたので、空模様までは確認していなかった。ありがたいけれど、あとで返しに来なくちゃいけないから、それは面倒だな……と思ったけれども、今日から泊まるのもドーミーインだから、そこで返却すればいいと気がついて、ありがたくお借りした。

チェックアウトを済ませた“あと”にここまで心配りをしてもらえると、そりゃ、やっぱり「また泊まろう」という気持ちになる。そんな気持ちに逆らうようにして僕はもう一軒のドーミーインへと歩み始めた。

▲天然温泉 袖湊の湯?ドーミーインPREMIUM 博多・キャナルシティ前

「もつ鍋or水炊き?」博多に2軒あるドーミーインはどちらも朝食天国! | WANI BOOKS NewsCrunch(ニュースクランチ)( https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/2543 )

〈小島 和宏〉

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