【今週の労務書】『昇給管理の考え方とその進め方』

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■「賃金カーブ」意識を

 日本の労働者の賃金減少が著しい。著者はこの原因を、十分な昇給が行われてこなかったからと説き、「賃金カーブ」を意識した昇給管理の重要性を訴えている。

 昇給管理に当たっては、現在の活動によって獲得された現在の付加価値だけでなく、獲得されるであろう将来の付加価値を加味する必要があるとした。将来の付加価値を踏まえることで、管理職の行動変革が期待できるとしている。賃金カーブの設計方法については、モデル会社を提示し、実際の計算方法を解説した。

 「賃金カーブ」というと「年功的」との批判が寄せられる。この点については「否定することは簡単だが、現に存在している」と、現実的な解決策が求められるとした。

(河合克彦著、公益財団法人日本生産性本部生産性労働情報センター刊、2200円、TEL:03-3511-4007)

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