アパートとマンションの違いは何?定義・法律・どっちがいいか徹底比較
2022年03月18日 12時00分ニフティ不動産
アパートとマンションの違いをみなさんはご存じですか?「なんとなくイメージはあるけど、はっきりしないよね」「テレビでチコちゃんが、アパートマンションの違いを説明してたような…」

ここでは、アパート・マンションの違いについて、
・法律上の定義と現状
・それぞれの特徴
・アパート・マンションはどんな人におすすめか
・理想のアパート・マンションを見つけるための方法
などを解説します。
最後に、これから新居を探す人に向けて、便利な機能も紹介しますので、ぜひお部屋探しの参考にしてみてくださいね。
- アパートとマンションの違いは何?
- 「アパート」「マンション」それぞれの特徴は?
- 「アパート」「マンション」はこんな人におすすめ
- 理想的なアパートやマンションを見つけるために
- ニフティ不動産の「こだわり条件」で検索しよう!
■アパートとマンションの違いは何?

日本の集合住宅と言えば、まずアパートやマンションが思い浮かびます。
しかし、アパートとマンションの違いを即答できる人は少ないのでは?
「アパートは2階建てで横長のイメージ」「エレベーターがあるのがマンション?」
こんなふうになんとなくは想像していても、実際の違いは分からないものです。
ここでは、アパートとマンションの違いについて、定義や法律関係を解説します。
■アパートとマンションの違いに定義はない
まず結論からいうと、アパート・マンションの違いに明確な定義はありません。
建築基準法や宅地建物取引業法などの法律でも、アパートとマンションは定義付けられておらず、線引きされていないのが現状です。
え!アパートとマンションの違いについて、チコちゃんが「借りるのがアパート、買うのがマンション」と言ってたよ。
確かに、国土交通省の調査などでは、マンション=分譲集合住宅として取り扱っているものもあります。
国土交通省のマンションストック戸数の調査対象
・中高層(3階建て以上)
・分譲・共同建
・鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートまたは鉄骨造の住宅
しかし、これはあくまで一調査にすぎず、アパートとマンションを明確に区切る材料にはなっていません。
さらに、日本ではマンションやアパートの他にも、
・コーポ
・ハイツ
・メゾン
・ヴィラ
・レジデンス
など様々な呼び方があります。
これらは英語やフランス語、イタリア語が語源の呼び名ですが、やはりどれも明確な定義はなく、語感の良さが好まれて使用されているようです。
マンション・アパートと団地の違いは?
団地とは、行政やUR都市機構、公社が開発・運営する共同住宅のことを言います。
建物そのものの特徴を表すわけではないので、アパートやマンションとはまた違ったカテゴリーだと捉えてくださいね。
■「アパート」「マンション」どちらにするかは不動産会社・大家さんの自由
では、今あるアパート・マンションの括りはどうやってできたのでしょう?
実は、それらは不動産会社や大家さんの裁量で自由に決められています。
一応の判断基準は、建物の構造や階層、建築材料などがベースになっていますが、業界ルールとしてまだ統一されていないのです。
建物の構造とは?
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート造
・鉄骨鉄筋コンクリート造
・軽量鉄骨造
・木造 など
■「アパート」「マンション」それぞれの特徴は?
ここではアパートとマンションを下記のように定義し、それぞれの特徴をまとめていきます。
アパート・・・・木造や軽量鉄骨で2階建て
マンション・・・鉄骨造や鉄筋コンクリートで3階建て以上
■アパートの強み

■●家賃が安い
アパートの強みは、なんと言っても家賃を安く抑えられること。これはアパートの建築コストが低いことで実現しています。
また、家賃が安ければ、契約時の初期費用や更新時の費用も節約できます。
さらには、家賃に付属する費用(共益費や駐車場代など)もマンションよりも総合的に安いことが多いです。
■●木材のメリットを受けられる
木造のアパートなら、通気性が良く、カビや結露に強いです。
また、木材には調湿機能(部屋の湿度が高い時は余分な水分を吸い、空気が乾燥してくると水分を吐き出す働き)があり、部屋を乾燥や湿気から守ってくれます。
■アパートの弱み
■●気密性が低い
木造はもとより、軽量鉄骨造であっても、構造上どうしても隙間ができてしまいます。これによって気密性が低くなるのは否めません。
また、そもそも壁や床そのものが薄い場合も多く、断熱性や冷暖房効率も損なわれてしまいます。
■●強度や耐震性が低い
木造だと他と比べてどうしても強度は劣ります。
また、強度が低いということは、地震の揺れが伝わりやすいということでもあります。そのため、小さな地震であっても揺れが大きく伝わり、部屋の中の物が落ちてくる危険性があります。
■●防音性や防犯性に注意が必要
築年数が古いアパートの場合、あまり防音や防犯に期待できない物件もあります。
防音性があまりに低ければ、お互いの生活音が丸聞こえになり、ご近所トラブルを招くことも。
さらには、防犯カメラが付いておらず、ベランダから簡単に侵入できる構造であれば、セキュリティー面に不安を覚えます。
■マンションの強み

■●耐震性や耐火性、防音性が高い
高層マンションを建てる場合、コンクリート杭を地盤深くまで打ち、基礎固めしています。また、基礎と建物の間に「免震装置」を設置している物件も多く、地震があっても揺れが伝わりにくい構造です。
さらに、鉄筋コンクリート造のマンションでは、壁や床がコンクリートでできているため、耐火性や防音性にも優れています。
■●設備が充実している
マンションはエントランスやホール、専用のゴミ置き場など、共用部分がアパートと比べて充実しています。また、エレベーターや防犯カメラといった設備がついているケースも多いです。
さらに、管理人が常駐しているマンションでは、共用部分がキレイに保たれるだけでなく、セキュリティー面でも安心できます。
戸数の多いマンションであれば、管理費の総額も大きくなるため、設備や管理のグレードが上がりやすいのです。
■●高層階は景色がよい
マンションの中には、タワーマンションと呼ばれる高層マンションも存在します。
高層階の部屋であれば遮るものが何もなく、日当たりや景色を思う存分堪能できるでしょう。
■マンションの弱み
■●家賃が高い
マンションは建設コストや設備グレードの高さから、どうしても家賃が高くなってしまいます。また、管理人が常駐していたり、エレベーターが設置されていたりすると、管理費も高くなるのは否めません。
■●結露やカビが発生しやすい
マンションは気密性に優れている分湿気がこもりやすく、結露やカビが発生しやすい環境です。24時間換気システムがない場合には、定期的に窓を開けるなど、こまめな換気を心掛けなければなりません。
■●原状回復費が高くなりがち
マンションの内装や設備が豪華であれば、それだけ原状回復費も高くなってしまいます。
例えば、床を傷つけてしまった場合、無垢材などの単価の高い床材を張り替えるとなれば、高額な修繕費用がかかるでしょう。
■「アパート」「マンション」はこんな人におすすめ

では、実際に物件を選ぶにあたって、アパートとマンションのどちらを選んだらよいのでしょう?
ここでは、どちらがどんな人におすすめなのかをまとめました。
■アパートは「家賃を安く抑えたい」「ご近所付き合い歓迎」な人におすすめ
立地や築年数、広さなど条件が同じであれば、一般的にアパートの方がマンションより家賃が安くなります。引越しの初期費用を抑えたいなら、アパートを選びましょう。
また、近所付き合いがしやすいこともアパートならではのメリット。アパートは戸数が少ないため顔と名前を覚えやすく、近隣住人とコミュニケーションをとりやすい環境です。
ファミリー層など同じ属性の住人同士が集まれば、仲良くなれることも。
アパートがおすすめなのはこんな人
・家賃の安さが最優先
・築年数や設備にはこだわらない
・カビや結露を避けたい
・ご近所付き合い歓迎
■マンションは「騒音の少ない環境」「充実した設備」を求める人におすすめ
鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションなら、騒音や生活音を気にせず、快適に住むことができます。
また、分譲マンションの賃貸物件なら、設備のグレードがさらに上がります。人気の高い浴室乾燥機やディスポーザーなど、設備にこだわりたい人におすすめです。
マンションはアパートと比べて戸数が多いため、ご近所付き合いはほどほどに、静かに暮らしたいという人に向いています。
マンションがおすすめなのはこんな人
・音に悩まされたくない
・耐震や耐火、防犯など安全性を重視している
・設備グレードにこだわりたい
・ご近所付き合いは控えたい
■理想的なアパートやマンションを見つけるために
続きは、ニフティ不動産で読む
海外でアパートっていうと豪邸並みだからな。