手取り30万円なら家賃はどれくらい?生活レベルや費用の内訳を紹介

家を探すとき、大きな悩みのひとつになるのが「家賃」の問題です。思い切って家賃の高い物件に決めても、のちのち生活が圧迫されてしまっては元も子もありませんよね。まずは自分の収入に見合った家賃を把握することがなにより大切です。

手取り30万円なら家賃はどれくらい?生活レベルや費用の内訳を紹介

この記事では、手取り30万円の人がどのくらいの家賃が適正なのか考えていきます。自分の生活スタイルと照らし合わせて、最適な家賃を見つけていきましょう。



■手取り30万円の家賃目安

手取り30万円なら家賃はどれくらい?生活レベルや費用の内訳を紹介

一般的に一人暮らしの家賃の目安は「手取りの3割」や「手取りの3分の1」とよくいわれます。この通りに計算してみると、3割なら9万円、3分の1なら10万円までの家賃であれば適正ということになるでしょう。

しかしこの目安は日本の経済が上向きだったときの話で、今とはかなり状況が異なります。またライフスタイルも多様化しているため、家賃にかけられる金額は人によって大きく変わってきます。

例えばスマホやインターネット回線といった通信環境を重視する場合や、何かの時に備えて堅実な貯蓄を目指す場合は、目安より低い8〜10万円くらいに家賃を抑えてそちらにお金を回すべきです。逆にプライベートのこだわり空間の充実や利便性、ステータスなどを重視するのなら12〜15万円程度の家賃で物件探しを検討したほうがいいでしょう。

■手取り30万円の生活費目安

手取り30万円なら家賃はどれくらい?生活レベルや費用の内訳を紹介

生活費は「固定費」と「変動費」に分けられます。「固定費」とは家賃や電気代、携帯やインターネットなどの通信費といった毎月固定で支払う費用のことです。バイクや車を所有している場合はそのローンやサプリなどの定期購入品、ジムや習い事の会費も固定費になります。

また「変動費」は食費、洋服代、理美容費、交際費など月によって変動する費用のことです。2018年家計調査によると手取り30万円で一人暮らしの場合、毎月にかけている金額はおよそ上記の表のようになります。

そして一般的な一人暮らしの場合の生活費の目安は以下のようになります。

【一人暮らしの生活費の目安】
・食費・・・手取りの15%程度 45,000円
・水道光熱費・・・手取りの4%程度 12,000円
・通信費・・・手取りの5%程度 15,000円
・医療費・・・手取りの2.5% 7,500円
・日用品・・・手取りの4% 12,000円
・理美容費・・・手取りの2% 6,000円
・娯楽・交際費・・・手取りの10% 30,000円
・交通費・・・手取りの2.5% 7,500円
・貯金・・・手取りの25% 75,000円

■ 食費      

一人暮らしでもっとも節約しやすいのが食費です。食費には自炊だけでなく外食も含まれています。2018年度家計調査によると1ヶ月の食費は52,400円(そのうち外食が19,000円)で、もし生活費の目安通りの45,000円に抑えられたとしたら、それだけで毎月7,400円の節約ができます。

また自炊1回にかかる費用は301〜500円、外食にかかる費用は701〜1,000円ほどなので、1ヶ月30日全て自炊した場合の費用は27,090〜45,000円、全て外食をした場合63,090〜90,000円と最大で62,910円の差が出ることになります。

一人暮らしで毎日自炊するのは難しいことかもしれませんが、作り置きなどをしてできるだけ外食費をおさえることが必要でしょう。

■水道光熱費

水道光熱費はガス代や電気代、水道代など生活に必要なエネルギーにかかる費用です。日常に欠かせない照明や調理やお風呂、夏冬の冷暖房などが含まれます。2018年家計調査によると水道光熱費は10,175円で、その内訳は水道代2,461円、ガス代3,007円、電気代4,707円です。

水道光熱費の一番の節約方法は、使用量を気にかけることです。しかし使用量を気にするあまりに節約しすぎると、暮らしの快適さが損なわれる可能性があるので注意が必要です。

また電気とガスは自由化により、提供価格やサービス内容に差があります。1社が電力とガスを2つまとめて提供していることも多いので、プランを見直すことも節約に繋がります。

■通信費

通信費はスマホやインターネット回線などにかかる費用です。2018年の家計調査によると8,182円が平均です。通信費を節約するには、スマホを格安SIMに変えることが有効。使用料金を3分の1以下にすることができます。

また各キャリアで新しい料金プランも登場しているので、見直すことで節約できそうです。インターネット回線は光回線を契約するのもいいですが、モバイルタイプのWi-Fiルーターを利用すると自宅と外出先での回線利用料をまとめることができます。

1人暮らしで支払う通信費は以下のようなケースが考えられます。

【一人暮らしで支払う通信費】
・スマホのみ・・・7,000円程度 格安SIMなら1,500円ほどに抑えられる。
・スマホとWi-Fi回線・・・11,000円程度(スマホ5,000円 Wi-Fi6,000円)
・スマホと光回線・・・9,500円程度(スマホ5,000円 光回線4,500円)

■医療費

医療費は薬局で買える医薬品を購入する費用、また病院や歯医者、眼科などにかかったときの診療費にかかる費用です。

また任意で加入する生命保険や入院保険なども含まれます。独身のうちは多額の生命保険に加入する必要はありませんが、手取りの1%程度の入院保険には加入しておいたほうが安心でしょう。

医療費の目安は2.5%なので、手取り30万円であれば保険料は3,000円、そのほかの医療費にかけられるのは4,000〜4,500円ということになります。

■日用品費

日用品は生活に必要な身の回り品のことで、歯ブラシやトイレットペーパー、洗剤、除菌アルコールといった消耗品やインテリアグッズなど多岐にわたります。

目安は4%なので手取り30万円なら毎月12,000円ほどかけられますが、月ごとに購入する品物や金額が変わるので使わない月と使う月のメリハリをつけることが大切です。ティッシュやトイレットペーパーなどストックの必要なものは、ドラッグストアやネット通販である程度まとめ買いすれば節約に繋がるでしょう。

■理美容費

理美容費は美容室の利用代や化粧品などの身だしなみのために支払う費用のことです。

2018年総務省家計調査によると、理美容サービスは年間で男性の平均が18,550円、女性の平均が40,165円と女性が2倍以上となっています。

最近は男性用基礎化粧品なども広まってきていますが、やはり女性のほうが美容にお金がかかりがちのようです。2%が目安なので手取り30万円ならば毎月6,000円程度かけられます。理美容の価値観にもよるところですが、コスパ意識をもって化粧品などの金額を抑えたほうがよいでしょう。

■娯楽・交際費

娯楽・交際費は生活するうえで必要不可欠ではないですが、趣味やスキルアップなどお金をかけることで生活を豊かにしてくれることにかかる費用です。習い事はもちろん図書費や飲み会、デート、パーティーなども含まれます。

手取り30万円だと毎月その10%の30,000円ほどかけることができます。

■交通費

交通費は会社から支給される通勤費を除いたプライベートで使用する電車代やバス代、自動車のガソリン代など移動にかかる費用です。

手取り30万円なら2.5%として毎月7,500円ほどかけられます。自動車も保有しておらず、利便性の高いところに住んでいる場合はどこか遠出しない限りあまりかからない費用でしょう。

■貯金

手取り給料から家賃や食費などの生活費を差し引いた余剰金が貯金になります。理想的な貯蓄の目安は手取りの30〜35%程度といわれており、手取りが30万円ならば90,000〜105,000円になります。

独身で実家暮らしなら可能かもしれませんが、一人暮らしだと難しい割合です。万が一の時に備えて、20%の60,000円の貯蓄を目指しましょう。

【貯蓄20%の内訳】
・万が一の時のための予備費10%・・・30,000円
・将来のためにとっておく貯蓄10%・・・30,000円

また病気やケガで働けなくなったことのリスクに備えるため、月収3ヶ月分の貯蓄を確保するようにしましょう。例えば毎月60,000円の貯蓄をしていけば、15ヶ月で確保が可能です。

■【家賃別】一人暮らしの生活レベル   

手取り30万円なら家賃はどれくらい?生活レベルや費用の内訳を紹介

手取り30万円で家賃8〜15万円の部屋に1人で住む場合、生活費のシミュレーションはこのようになります。家賃を手取りの3割や3分の1と考えると10万円までの部屋が最適ということになりますが、それぞれの家賃ごとの生活レベルをシミュレーションしてみましょう。

■家賃8万円の生活レベル

家賃8万円の部屋は手取り30万円の3分の1よりも2万円、3割よりも1万円安く、日常生活で特別節約を心がけなくても90,000円と家賃以上の貯蓄ができます。そのため突然の出費があっても慌てず対応できます。

仮に自炊1食の予算を300円、外食1食の予算を1000円とすると、外食できるのは月に30回以上、1週間当たりにすると7〜8回ほどなので毎日昼食を外で食べても問題ありません。

ただし住める部屋の広さは限られていて、東京23区で1番家賃相場の高い千代田区では12〜20のワンルームなどかなり狭い間取りになります。同じ都内でも23区外の清瀬市だと30〜50の1DK以上の部屋に住むことも可能です。

【家賃8万円の部屋に住むのに向いている人】
・しっかり貯金したい人・生活費の節約が苦手な人・趣味や娯楽にお金を費やしたい人・仕事が忙しく、外食がメインになりがちな人・部屋の間取りや立地にこだわりがない人

■家賃10万円の生活レベル

家賃が10万円であれば特に節約して生活しなくても70,000円の貯蓄も可能でしょう。しかも食費を52,000円から目安の45,000円におさえるだけで毎月7,000円の節約もできます。

さらに日々の生活費の節約は必要ありませんが、スマホや光熱費のプランを見直したり、お金を使う月と使わない月のメリハリがつけられたりするなら、家賃8万円のところに住むのと同じくらいの貯蓄ものぞめるはずです。

東京23区内でも千代田区や港区など家賃相場の高いエリアでは駅近や広い物件を探すのは難しいですが、学生や新社会人の多い中野区なら25〜35で1DK以上の物件も視野に入れることができます。また23区以外であれば家賃相場も下がるため2DK以上のファミリータイプでも入居可能です。

【家賃10万円の部屋に住むのに向いている人】
・23区内で間取りよりも駅近の利便性を優先したい人
・23区以外でいいので広い部屋に住みたい人
・ある程度自炊できる人
・日々の生活費は節約したくないが、お金の使い方にメリハリがつけられる人
・スマホや光熱費のプランを見直すのが苦ではない人

■家賃12万円の生活レベル

家賃12万円ならば千代田区、港区、中央区でもある程度部屋が探せるほどの金額です。特別に生活費の節約をしなくても5万円は貯蓄可能です。

しかし一人暮らし…

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  • 2

    首都圏では、ワンルームでも6万円~10万円 田舎なら、3LDKでも、2~3万円

  • 1

    記事中の金額桁数が無茶苦茶な値で記載されています。訂正されることを望みます。

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