10代の妊娠。産むか産まないかに関わらず、「まずすべきこと」とは?

10代の妊娠。親や先生、友だちには相談しにくいし、婦人科を受診するのも怖い。ネットで検索しても正解がわからず不安になるばかり。そんな時に、「どうすればいいのか」知識をつけるための1冊が発売された。

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2021年12月22日『10代の妊娠 友だちもネットも教えてくれない性と妊娠のリアル』(合同出版)が発売された。

元養護教諭・現在は性教育講師として多くの青少年の声に耳を傾けてきた「にじいろ」さんが、子どもたちに向けて性の知識を伝える。監修は、埼玉医科大学産婦人科医、思春期外来担当の高橋幸子さん。

・妊娠したかもと思ったら、まずどうしたらいいの?・彼氏がコンドームをつけてくれない!どうすればいいの?・出産すると決めたら、学校はやめなきゃいけないの?・友だちに中絶の経験を打ち明けられた。なんて声をかけたらいいの?

こうした疑問や悩みについて、10代のリアルな声をもとに、Q&A形式で回答している。当事者はもちろん、困っている友人の力になりたい人にも役に立つ。

??受診が遅れると生命の危険がある場合も

たとえば、高校3年生からのこんな質問。

「昨日、妊娠検査薬を使ったら陽性でした。信じられなくて、今朝もういちどやってみましたが、やっぱり陽性でした。これから陰性に変わる可能性はありますか? まだ親にも相手にも言っていません。(高3女子)」

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本書では、次のように回答している。

信じられない、間違いであってほしいという気持ちから、何度も確かめたくなることもあるのでしょう。妊娠検査薬で1回目は陽性だったのに、後日もう一度検査をしたら陰性になったというときは、初期の流産なども考えられます。なるべく早く産婦人科・婦人科で正確な判断をしてもらいましょう。妊娠は事実でも、異所性妊娠(子宮外妊娠)など、受診が遅れると生命の危険がある場合もあります。検査薬で陽性になったら、かならず受診してください。産むか産まないかにかかわらず、まず、正常に妊娠しているかどうかを知る必要があるのです。妊娠した女性の生命の安全にかかわる事です。

ほかにも、子どもへの性教育はいつ、何を、どう教えたらよいのかという保護者からの質問や、中絶をしたらもう妊娠できないのではないか、妊娠したら学校を辞めなくてはならないのか、という高校生の女子からの質問などに、からだの仕組みだけでなく、制度などについても、具体的にわかりやすく説明している。

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本書の目次は以下の通り。

はじめにChapter1 妊娠したかも、どうしよう...Chapter2 人生を守るための性の知識Chapter3 「産まない」という選択Chapter4 「産んで育てる」という選択Chapter5 「産んでたくす」という選択おわりに

まさに今、困っている人に役立つ情報が紹介されているが、事前に知っておいて良いことばかりだ。子どもも大人もそれぞれの立場から読んでおきたい。お子さんとの性教育の場でも活躍しそうな1冊だ。

■にじいろさんプロフィール

性教育講師・思春期保健相談士。公立高校の養護教諭を経て、2016年よりフリーランスで活動中。全国各地で児童生徒を対象にした性に関する講演・授業、保護者や教員向け研修などを行っている。共著『性の絵本6』(たきれい著、株式会社キンモクセイ)、制作協力『思春期の性と恋愛 子どもたちの頭の中がこんなことになってるなんて!』(アクロストン著、主婦の友社 2020)など。

■高橋幸子さんプロフィール

埼玉医科大学産婦人科医、思春期外来担当。2000年山形大学医学部卒業。性教育をしたいと産婦人科医になり、年間120件の性教育講演を行う。主な著書に『サッコ先生とからだこころ研究所〜小学生と考える「性ってなに?」』(リトルモア 2020)、『性の絵本 みんながもってるたからものってなーんだ』(たきれい著、KADOKAWA 2021)などがある。NHK「あさイチ」「きょうの健康」など出演。

※画像提供:合同出版

(BOOKウォッチ編集部)

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