瀬戸内寂聴には出家後も恋人がいた? 「最後の肉声」で真相が明らかに

 瀬戸内寂聴さんの「最後の肉声」を記録した動画が、「婦人公論」のYouTubeチャンネルで公開された。動画は、2021年11月9日に亡くなる4カ月と少し前の2021年6月30日のもの。「婦人公論」に収録する対談のため、作家の林真理子さんが寂庵を訪ねたときの映像だ。

瀬戸内寂聴さん、最後の肉声 〜2021年6月、林真理子さんと語り合った動画を公開します。

 この日の寂聴さんは、まだ足腰も口調もとてもお元気だ。秘書の瀬尾まなほさんの化粧を褒めては「(化粧を)いっつもしてないんですよ」とバラしたり、先立った友人たちに対して「でももう、死んで会いたいなんて思わない」「もうねあたし、死んだら自分の身内でも会いたくないと思うもん」と言ったり。さらに林さんが「先生は出家されてから、秘密の恋人がいたとか......」と振ると、寂聴さんは「いや、いないって」とバッサリ否定。寂聴節全開で、場を大いに笑わせていた。 寂聴さんと林さんの対談は、『99年、ありのままに生きて』(中央公論新社)に収録されている。デビュー間もない頃のエッセイから、出家直後の手記、そして林さんとの人生最後の対談まで、「婦人公論」に掲載されたエッセイ・対談・評論で、瀬戸内寂聴さんの文筆家としての生涯を辿る一冊だ。

◆目次◆〇1章 最近の寂庵から99歳から次世代への遺言 対談・林真理子98歳、書き続けて 災害の多いこの国に生きる〇2章 恋と革命の小説家恋愛におけるセールスマンシップ型やぶり愛情論 対談・岡本太郎離婚慰謝料の経済学東京を捨てて京都に移るの記〇3章 決意の独占手記〝佛の花嫁〟 になった私の真意〇4章 小説家として、僧侶として・エッセイ・評論編法は何故無力なのか 婦人公論女性内閣施政方針家庭は諸悪の根源新しい女の求婚の手紙日々、新しい女になる・対談・鼎談編こんな相談をしてほしかった 対談・宇野千代激白・未婚の母という生き方 私は成すべきことをした 対談・柳美里トシ忘れ凡夫問答 女は、 50歳からがおもしろい 対談・阿川佐和子女も男も美醜を超えて「色気」がすべて 対談・野田秀樹この国には〝希望〟がないと諦めてしまう前に 対談・姜尚中弱い女はいない。強い男もいない 我ら揃って〝反骨の日〟生まれ 鼎談・美輪明宏 藤原竜也〇先生のいない寂庵の春 瀬尾まなほ〇瀬戸内寂聴略年譜

■瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さん1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年「夏の終り」で女流文学賞受賞。73年、中尊寺にて得度。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、96年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で野間文芸賞、11年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。06年に文化勲章受章。他の著書に『美は乱調にあり』『現代語訳源氏物語』『秘花』『奇縁まんだら』『笑って生ききる』など多数。近著に『今を生きるあなたへ』『その日まで』など。2021年11月9日、永眠。

※画像提供:中央公論新社

(BOOKウォッチ編集部)

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