「ナルシスト丸出しだな」…“第一印象は最悪”から始まる恋愛、アリ? ナシ? 47歳シングルマザーが恋に落ちた実話

「実は第一印象が最悪だった」というカップルや夫婦、実は少なくないようです。夫婦仲相談所の所長を務める筆者が、「最悪」から始まった一つの恋愛の事例を伝えます。

“最悪な第一印象”から発展する恋愛とは…“最悪な第一印象”から発展する恋愛とは…

【!?】「低身長の男性との交際に魅力を感じますか?」→「いいえ」と答えた女性の割合が怖すぎる

 2023年7月16日(現地時間)、ジェーン・バーキンさんが亡くなりました。歌手、役者として、時代のミューズとして、そしてアイコンとして人気を博し、1991年に亡くなった歌手・作曲家のセルジュ・ゲンズブールさんとは伝説のカップルになりました。

 しかし、この2人の第一印象が“最悪だった”といわれているのはご存知でしょうか。実際、今はラブラブというカップルや長年連れ添っているご夫婦も、「ファーストインプレッションは最悪だった」というお話はよく聞きます。「恋人・夫婦仲相談所」所長である筆者が、そんな事例をご紹介します。

■第一印象は最悪…仕事のやり方が全く違う相手

 坂子さん(47才、仮名)はシングルマザー。大手メーカーで課長としてバリバリ働く女性です。彼女が44歳のとき、別部署に入社してきたのが同い年の亮さん(47歳、同)でした。

 亮さんが入社したとき、会社のツールで使用したプロフィル写真がキメッキメだったことで、「ナルシスト丸出しだな」と苦手意識をもった坂子さん。そんな中、プロジェクトメンバーとして坂子さんと亮さんは同じチームで仕事をすることになりました。

 坂子さんは、余計なことは話さず、会議をなるべく短時間で終わらせたいタイプ。ところが、亮さんは雑談好きで、本筋から離れたところで盛り上げて場の空気をつくりながら仕事をしたいタイプ。その仕事スタイルの違いから、ますます坂子さんは亮さんが苦手になります。

 さらに亮さんは、クライアントにあだ名をつけたり、社内ツールで砕け過ぎた言葉を使ったり、スタンプを多用したりしてふざけながら仕事をするので、坂子さんは、むしろ軽蔑の目で見るように。社内で顔を合わせても、ろくにあいさつもしなくなってしまいました。

 しかしプロジェクトは進行します。仕事だけはきっちりこなそうと、坂子さんはイライラしながらも完璧に業務を遂行――していたはずでした。

 あるとき、坂子さん管轄のパートで重大なミスが発生。クライアントに大きな迷惑をかける結果になってしまいます。当然、最終チェックで見逃してしまった坂子さんのミスです。クライアントには平身低頭謝罪し、プロジェクトメンバーにも迷惑をかけたおわびをし、すっかり坂子さんは落ち込んでいました。

 そんなとき、亮さんの管轄の年下女性から、実はミスが発覚したときに、その経緯と発生状況に関して亮さんが陣頭指揮をとり、裏側から調査し、被害が拡大しないように調整していたことを聞かされます。全て自分の責任として1人で奔走し、収束させたと思っていた坂子さんは非常に驚きました。

 その女性は、「亮さんは、自分の損得は関係なく、困っている人を放っておけなくて最後まで面倒を見る人なんですよ」と坂子さんに告げます。

■ちゃんと話してみなければ、相手のことは何も分からない

 自分が思っていた印象と180度違う亮さんを知ることになり、坂子さんはとても反省したそうです。亮さんに改めてお礼を告げ、そこから亮さんを信頼するようになりました。積極的にコミュニケーションを取りながら仕事を遂行し、プロジェクトは成功を収めます。

 あるとき、プチ打ち上げの流れから、お酒に強い2人だけが最終的に残り、2次会に行くことになりました。坂子さんは酔っ払った勢いもあり、「第一印象は最悪だった」と亮さんに告げます。すると亮さんが「昔、クラスにこういう真面目な学級委員タイプいたよなー。規則に縛られて笑ってくれないやつ。超苦手だなーって思ってた」と。2人ともお互いに、最初の印象は最悪だったのです。

 その後もいろんな話をする中で、亮さんが20代前半で結婚してすぐに離婚し、元妻に引き取られた一人娘はもう成人していて、仲良く2人で出かけているという話を聞きます。シングルマザーとして高校生の娘を育てていた坂子さんは、そんな話から、急に亮さんを男性として意識し始めます。

 その後も2人で飲みに行くことが増え、仕事はもちろん、プライベートの相談などもしている中で急激に仲が深まり、今は会社に内緒でお付き合いを始めました。

「こんなに何でも同じ目線で信頼して話ができる男性が現れるなんて、思っていませんでした。性格は真反対なのに。離婚後、友人の紹介で一度彼氏ができたこともありましたが、この年齢になると相手に合わせることが苦痛です。すぐに別れてしまったんです。こんなに同じ価値観で一緒にいられる彼は本当に貴重だと思います」

 坂子さんも彼も離婚の大変さはよく分かっているし、今のところ結婚するつもりはないそうです。しかし、この先どうなるかは誰にも分かりませんね。

 第一印象はあくまでも表面的なもの。他にも若いカップルで、「初めて会った日は相手がストリート系コーデで固めていたから『世界が違う』と感じたけれど、とても人当たりがいいので付き合うようになり、自分もストリート系の服を買うようになった」という女性もいます。

 趣味も外見も全く違う相手だからと距離を置くより、一歩踏み込んでみることで「印象と違う!」と発見することがあります。相手を深く知った先に、思いもよらない幸せが待っているかもしれません。とはいえ、猫をかぶっている場合もあるので、そこを見極めるにはまず「対話」と「観察」です。

 第一印象は大切にしながら、変化球を投げてみる。「ない、ない、ない」と感じた相手にも変化球を投げると、しっくりした反応が出てくる場合もあるのです。時間をかけて、自分の気持ちを確かめてみてください。

「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美

【衝撃】浮気の“線引き”、「外泊」「キス」を超えた1位は? 「浮気の定義」と本音

【女性200人に聞く】アラフィフ・50代男性の「外見」で重要なこと…「髪の毛が薄くない」をはるかに上回った1位は?

【実話】「こんな女性と結婚しても…」 容姿抜群32歳女性がお見合いで“お断り”された理由

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?