肺はどうやって酸素を取り込んでいるの?たたみ約37畳分の器官がガス交換をする!?【図解 解剖学の話】
2023年09月14日 06時45分ラブすぽ

肺胞で酸素が毛細血管に取り込まれる
たたみ約37畳分の器官が行なうガス交換
ヒトはもちろん、動物は酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出す「呼吸」をして生きています。呼吸をすることで、私たちの体のなかでは酸素と二酸化炭素を交換するガス交換が行なわれています。口と鼻から入った空気は気管(きかん)を通り、肺のなかへ送り込まれます。気管は左右の肺のなかで枝のように分かれていき、だんだん細くなります。この気き管支(きかんし)の先には、肺胞(はいほう)といってブドウの房ふさのような微小な袋がたくさんついていて、その表面には細かい毛細血管が広がっています。肺胞の表面積はなんと50~60平方メートル。たたみの広さにたとえると、約37畳分にあたり、ガス交換はここで行なわれています。
酸素は赤血球と結合して全身に運ばれる
取り込んだ空気に含まれている酸素は、肺胞の表面を巡る毛細血管から血液中に入ります。血液中には赤血球があって、赤血球のなかにあるヘモグロビンという物質が含まれています。ヘモグロビンは酸素と結合しやすい性質を持っています。これを利用し、酸素と結合した赤血球は、動脈を通って全身へ運ばれます。全身を巡った血液には、体内でいらなくなった二酸化炭素が溶け込んでいて、再び心臓へ戻り、肺へと送られます。肺胞に辿り着くと肺胞のなかに、二酸化炭素が血管の壁を通り抜けて入ります。同時に、肺胞には新しい酸素が取り込まれているので、赤血球は再びそれと結合します。肺胞に入った二酸化炭素は息と一緒に口から外へ出ていきます。
肺でガス交換が行なわれるしくみ
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気になる中身を少しだけご紹介!耳はどんなふうに働いて音を感じるの?
空気の振動を電気信号に変換させ聴覚を生む
いくつもの器官を通って脳に辿り着く
耳の最初の役目は、音を集めることで、そのはたらきをしているのは外側に張り出している「耳介」です。耳介は、音を集めるアンテナで形がぼこぼこしているのは、音を正確に聞き取るためだといわれています。音の正体は音波という空気の振動です。耳介で集められた音波は、外耳道を通り、その先にある「鼓膜」にぶつかると、今度は鼓膜を振動させます。振動は、鼓膜の先にある「耳小骨」というヒトの体のなかで最も小さい骨に伝わります。耳小骨の先には、渦巻き状の「蝸牛」があり、振動が伝わると、なかにあるリンパ液が振動し、蝸牛のなかにある有毛細胞をふるわせます。この有毛細胞はピアノの鍵盤のように音程順に並んでいて、感知した振動の内容を電気信号に変換します。それが神経を通って大脳に伝わり、音として認識されるのです。
耳が遠くなるのは、有毛細胞の衰えが原因
年を取っていくと、耳から入った音が脳に辿り着くまでの間に、さまざまな問題が発生するようになります。なかでも耳が遠くなる最大の原因は、蝸牛にある有毛細胞の衰えです。有毛細胞は蝸牛の入口に近いほど高い音、奥に行くほど低い音に反応するしくみになっていますが、どんな音も同じように入口から入ってくるので高い音を担当する細胞ほどダメージを受けやすくなります。そのためヒトは、年を重ねるごとに高い音から聞こえにくくなっていきます。
音波が聴覚に変わるしくみ
①音波が鼓膜に届き、鼓膜が振動する
②耳小骨が鼓膜の振動の力を増幅する
③ふるえが蝸牛のなかを巡り、電気信号に変わる
④電気信号が内耳神経を通って脳に伝わる
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【書誌情報】 『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』 著:坂井 建雄

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