NCSA Mosaic がリリース(1993年4月22日)

NCSA Mosaic がリリース(1993年4月22日)

IEは11が最終バージョンに

 自分が20代半ばの頃、インターネットという言葉は存在していませんでした。日本国内のインターネットの実質的な前身であるJUNETは学術研究用のネットワークで個人では使えませんでした。当時、個人ではNEC PC-9801とモデムを使ってパソコン通信Nifty Serveを使っていました。

 一方、会社では1980年代半後半から1990年代にかけてSunマイクロシステムズのUNIXワークステーションを導入し、イエローケーブルを使って数台のワークステーションでネットワークを構成し、UNIXのサービスを使ってFTPや電子メールなどを使っていました。隣の席の人と電子メールをやって何の意味があるのかと揶揄されることもありました。当時のネットワークのコネクターは10BASE5や10BASE2で後の10BASE-Tに比べてずいぶんゴツいものでしたが、アライドテレシスのインタフェースカードを使ってNEC PC-9801をネットワークに接続することもできました。

 幸いだったのは研究目的でJUNETに参加する機会を得ることができ、モデムを使ったUUCP(Unix to Unix Copy Protocol)接続で外部のUNIXワークステーションからNetNewsやメールを配信してもらえるようになったことです。これでコンピュータネットワークでどのようなことができるのかずいぶん知見を得ることができました。

 やがて商用のインターネットが登場しますが、当初はテキストデータのやりとりが中心でミネソタ大学が開発したテキスト検索システムGopherを使っていました。テキスト情報をたどってNASAからスペースシャトルの打ち上げの写真や太陽系の惑星の写真をダウンロードしました。jpgやgifが身近になったのもこの頃だったと思います。

 そして、1993年4月30日にCERN(欧州原子核研究機構)がWWW(World Wide Web)を無料で開放すると、同年4月22日にNCSA(イリノイ大学米国立スーパーコンピュータ応用研究所) がWebブラウザ NCSA Mosaic を発表しました。

NCSA Mosaic Browser
NCSA Mosaic Browser

 Gopherサービスではテキスト情報が中心で画像は別途ダウンロードする必要がありました。またNCSA以前のWebブラウザではテキストと画像は別ウィンドウで表示されるようになっていました。NCSA Mosaic は本や雑誌のようにテキストと画像を同一のウインドウ内に表示できるという当時としては画期的な特長を有していました。また、通信プロトコルとしてはHTTPの他にFTP、NNTP、Gopherに対応しており、Webブラウザ以外のサービスを利用することもできるようになっていました。NCSA Mosaicあっと言う間に広まり、Webブラウザのデファクトスタンダードになったのです。Webサーバにアクセスすることを「Mosaicする」と言っていました。

 その後、NCSA Mosaicの開発関係者はモザイク・コミュニケーションズ社(後のネットスケープコミュニケーションズ社)を創立しました。同社がNetscape Navigatorを発表すると、Netscape NavigatorがWebブラウザのデファクトスタンダードとなりました。

 1994年5月NCSA はNCSA Mosaicのライセンスを数百万ドルでスパイグラス社に供与しました。1995年、マイクロソフト社はスパイグラス社からMosaicのライセンスを取得し、Internet Explorer 1.0を開発しました。マイクロソフト社はIEをWindows95のアドオンMicrosoftPlus!に含めてリリースしました。その後、マイクロソフト社はIEをWindowsに標準機能として追加したことにより、IEが広く使われるようになりました。

 Mosaicのソースコードを引き継いだIEは11まで開発されましたが、マイクロソフト社がWindows 10からOS標準ブラウザをMicrosoft EdgeとしたことからIEの開発が実質的に終了し、IEは11が最終バージョンとなりました。

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