成田亨作品集(単行本)

成田亨作品集(単行本)

ウルトラマンの目を巡る逸話

成田亨作品集(単行本)

成田亨 (著), 富山県立近代美術館・福岡市美術館・青森県立美術館 (監修)

 映画「シンウルトラマン」が公開されました。「シンウルトラマン」にはウルトラマンのシンボルマークのような存在のカラータイマーがなく、目にも穴が開いていません。

 ウルトラマンのファンにとっては有名な話ですが、カラータイマーは3分間の戦いの中でウルトラマンの活躍とピンチを表すものとして脚本家の金城哲夫さんが成田亨さんに提案したものです。宇宙人のウルトラマンは地球人と同様に生物であると考えていた成田さんはピコピコ鳴って光るカラータイマーではロボットのようになってしまうとして目の光を暗くするなどの代案を提案したそうです。しかしテレビを見ている子どもたちにウルトラマンの状態をわかってもらう名案は見つからず渋々カラータイマーをつけることを受け入れたそうです。

 一方、目の穴については出来上がったウルトラマンのマスクの目が不完全でスーツアクターの覗き穴がなかったため「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」の直前にスーツアクターの安全を優先してやむを得なく成田さん自身で目に穴を開けたそうです。スーツアクターの古谷敏さんによると成田さんはウルトラマンの目に穴を開けるのにずいぶん踏襲していたそうです。それだけ自身のデザインと思い入れを大切にしていたのでしょう。

 成田さんはウルトラセブンをデザインするときには先回りしておでこに小さいビームランプをつけ、最初から覗き穴を想定して黒目のようにしたそうです。

 シンウルトラマンは成田さんのオリジナルのデザインのままのウルトラマンです。このウルトラマンのデザインが原点となってウルトラマンがずっと続いています。ヒーロー、怪獣、メカニックすべてのデザインが秀逸です。この本を開けば成田さんのオリジナルデザインが芸術の域にあることがすぐにわかるでしょう。

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内容(「BOOK」データベースより)

ウルトラ、マイティジャック、ヒューマン、バンキッドから、モンスター大図鑑、特撮美術、後年の絵画・彫刻まで。未発表作品、実現しなかった幻の企画案も含む、全515点一挙収録。「成田亨美術/特撮/怪獣」展オフィシャル・カタログ(富山県立近代美術館・福岡市美術館・青森県立美術館)


単行本とKindle版

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