「全会一致の決定」はどうして禍根を残すのか

「全会一致の決定」はどうして禍根を残すのか

Photo:PIXTA

「統計思考」とは、統計学、確率論、あるいはゲーム理論や行動経済学をベースに、情報を客観的に分析して適切な判断を行うための合理的な考え方。このたび著書『できる人は統計思考で判断する』を出版したニッセイ基礎研究所主任研究員の篠原拓也氏が、同書の中から、「統計思考」の身につけ方を具体的なケースに基づいて教授する。今回のテーマは、「全会一致」によって不合理な意思決定が生まれる、「集団思考の罠」について。

■不合理な意思決定を生む「集団思考」のメカニズム

 会議、集会、打ち合わせ……日頃、集団で物事を決める場面は少なくありません。

 多数決をとって「全会一致」で物事が決まったとしたら、すばらしいことのように思いますよね。

 じつは、違うのです。全会一致で物事が決まったときほど、注意が必要です。

 複数の人がいるにもかかわらず、誰からも反対意見が出ないということは、不自然だからです。その集団内で、何か見えない力が働いているのでしょうか。

 人が集団になった際に、問題となるのが「集団思考」です。

 これは社会心理学の専門用語で、1972年にアメリカのイェール大学のアーヴィング・ジャニス教授によって提唱されたものです。

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