取締役になるのは「昇進」でなく「ジョブチェンジ」のはず!企業トップの平均年齢が世界より10歳高い日本の「役員高齢化」問題

取締役になるのは「昇進」でなく「ジョブチェンジ」のはず!企業トップの平均年齢が世界より10歳高い日本の「役員高齢化」問題

日本では経営者の内部昇進が多いが…(写真はイメージです)

目先の売上・利益にとらわれる「PL脳」は、会社の長期的な成長、ならびに企業価値の向上にとって、明らかに問題があります。では、日本の多くのビジネスパーソンや投資家、メディアはなぜ、PL脳に陥ってしまうのでしょうか。『ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』では、私たちがPL脳にとらわれてしまいやすい構造的な原因を、(1)高度経済成長期の成功体験(2)役員の高齢化(3)間接金融中心の金融システム(4)PLのわかりやすさ(5)企業情報の開示ルール(6)メディアの影響、という6つの点から考えていますが、ここでは「(2)役員の高齢化」がもたらす問題を考えていきましょう。

終身雇用、年功序列を基本とする日本的雇用慣行を採用する日本企業の中において、経営者は内部昇進者であることが基本です。「経営」とは本来、営業や開発、生産、管理などと並列に扱うべき、ひとつの職種であるはずです。営業と開発に上下関係がないのと同様に、経営もまた職階として理解されるべきではありません。経営者よりも報酬の高い社員がいたとしても、何も不思議はないはずですが、実際にそのように受けとめられることは、まずありません。

課長→部長→執行役員→取締役と、出世の過程を単線的にとらえるのが、典型的な日本人のキャリア観ではないでしょうか。

 しかし本来、取締役の責務は事業執行とは大きく異なります。

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