経営不振に陥った下請け工場の 「大逆転戦略」とは?

静岡県富士市にある小さな企業相談所が、いま日本中の中小企業から注目を集めています。「富士市産業支援センター(通称f-Biz/エフビズ)」の支援を受けた多くの会社が、次々と新たな商品やサービスを開発し、目覚ましい成功を収めているのです。経営不振の町工場から、ほとんど仕事のない個人事業主まで、見事に蘇っていくのです。
その秘密は、f-Bizセンター長・小出宗昭さんの独自の戦略にあります。その戦略とは何か?このたび、ダイヤモンド社から『御社の「売り」を見つけなさい!』を上梓した小出さんが、豊富な実例を示しながら、企業再生のポイントをわかりやすく解説していきます。

■「そんなことは当たり前だと思って仕事をしていた」

 金属試作品等の製造・加工を行う「株式会社司技研」(富士市)の中川一政社長(現・会長)は悩んでいました。「売上が伸び悩み、先行きの見通しがまったく立たない」ということでした。

 悲観し、厳しい状況を滔々と話す中川社長ではあったのですが、技術面について話を伺ったところ、別人かと見間違えるほど表情がパッと明るくなったのがわかりました。

 同社では、最新鋭の設備を備え、高い設計技術を持つ技術者も多数抱えていたことで、他社には真似できない技術力で細かな部品加工を短時間で完成させることを可能としていたのです。

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