宅配便業界の「値上げ」が飲食店業界にまで波及しない理由

宅配便業界の「値上げ」が飲食店業界にまで波及しない理由

Photo:PIXTA

日銀は、物価が上がらない理由を分析したレポートを発表した。一言で言えば「企業や家計が、物価は上がらないと思っているから上がらないのだ」ということのようだ。これについては、その通りだと筆者も考えている。

 しかし、少し別の観点からその理由について考えてみたい。なぜ、飲食店は宅配便と異なる行動を取るのかという視点だ。

 筆者も日銀同様、物価は上がるはずだと考えていて、思ったほど物価が上がらない現状に少々いら立っている(笑)。宅配業界ではヤマト運輸が値上げ。その後、ライバル各社も追随して値上げし、賃上げして労働力を他業界から奪っている。だから、他の業界でも値上げの動きが起きるだろうと待っていたが、なかなか起きない。その背景には、業界の特性があるようだ。

■宅配便は客を断れないから値上げせざるを得ない

 まずは、客の特性だ。

 宅配便は、客が荷物を持ち込んできたときに、多忙を理由に断るのは難しい。法的にはともかく、断れば客との間にあつれきが生じ、悪評も立ちかねないからだ。そこで、労働力不足で荷物が運べないときには値上げして、客の方から自発的に逃げて行ってもらうしかない。

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