伊藤潤一さん対談【5】 「書」を通すことで、 時間や国を超えて交流

伊藤潤一さん対談【5】 「書」を通すことで、 時間や国を超えて交流

橿原神社での奉納 photo/Yoshinori Arai

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前回に引き続き、世界的に活躍している書家の伊藤潤一さん。ミラノ国際博覧会へ参加や、伊勢志摩サミットのディナー会場の演出などをされていますが、最終回の今回は、最近活動が増えてきた神社や仏閣での奉納、そしてF1のロゴ制作についてうかがいました。

■時間を超えて多くの人とつながりたい

伊藤:第3回でお伝えしたように、東日本の震災をきっかけに、100年後、200年後、1000年後に残る作品を作りたい、と本気で思うようになりました。

Yumi:確かに、アート作品は後々までずっと残るものですよね。

伊藤:はい、書の勉強をしていると、何百年も前の書を見ることも多いんです。そんな前の作品なのに、まだみずみずしさがあったり、あったかさを感じるんです。それらと同じように、僕も平成の時代の空気を含んだ書を残したいと思っています。

先日、橿原(かしはら)神宮の奉納を行なったので、100年後に自分の書が残る可能性はあるかなと。

Yumi:橿原神宮というと、奈良にある神社ですよね。

伊藤:はい。『日本書紀』ってありますよね。日本最古の歴史が書かれた本と言われているんですが、そこに、日本建国の地と記されていたのが橿原なんです。それで、日本の初代天皇の神武天皇と皇后が祀ってあるんです。縁があって、今年(2018年)の4月に書を奉納させていただきました。ここ数年、神社、仏閣、お祭りのときなどの奉納が増えましたね。

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