「進化論」のダーウィンが、生活には不自由せず研究に没頭できた“納得の理由”とは?

「進化論」のダーウィンが、生活には不自由せず研究に没頭できた“納得の理由”とは?

Photo: Adobe Stock

火の発見とエネルギー革命、歴史を変えたビール・ワイン・蒸留酒、金・銀への欲望が世界をグローバル化した、石油に浮かぶ文明、ドラッグの魔力、化学兵器と核兵器…。化学は人類を大きく動かしている――。化学という学問の知的探求の営みを伝えると同時に、人間の夢や欲望を形にしてきた「化学」の実学として面白さを、著者の親切な文章と、図解、イラストも用いながら、やわらかく読者に届ける、白熱のサイエンスエンターテイメント『世界史は化学でできている』が発刊。発売たちまち1万部超の大重版となっている。
池谷裕二氏(脳研究者、東京大学教授)「こんなに楽しい化学の本は初めてだ。スケールが大きいのにとても身近。現実的だけど神秘的。文理が融合された多面的な“化学”に魅了されっぱなしだ」と絶賛されたその内容の一部を紹介します。好評連載のバックナンバーはこちらから。

■中国での磁器の発展

 陶磁器のなかの磁器のうち、白磁は中国の南北朝時代の北斉(五五〇〜五七七年頃)に始まるが、唐代(六一八〜九〇七年)に発達し、次の宋代(九六〇〜一二七九年)に最盛期を迎える。カオリン(白陶土)、石英、長石などを原料にした粘土で、一三〇〇℃台の高い温度で焼成してきれいな白色の硬質磁器をつくった。できあがったものは、強くて、軽くて、透明感を持ち、きわめて滑らかな美しい器になった。

 中東や西洋の貿易商は、この硬質磁器に大きな商品価値を見出した。

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