星野リゾート代表に聞く、ホテルなどの観光業で価格を変動させる功罪

星野リゾート代表に聞く、ホテルなどの観光業で価格を変動させる功罪

利用者の信頼を損ねない価格戦略とは? Photo:Adobe Stock

ホテルなどの宿泊施設の価格が、週末や長期休暇など繁忙期に高くなることに、消費者側はある程度慣れてしまっている。そして、観光サービスを提供する側の多くも、繁忙期に価格を上げるのは当たり前、と考えている節がある。しかし、本当にそうだろうか?星野リゾート代表・星野佳路さんが考える観光業における価格戦略の要諦とは? (構成/斎藤哲也)

■星野リゾートが価格設定とともに注視している指標

 今回は、私が長い間に試行錯誤してきた星野リゾートの価格戦略について考察してみたいと思います。

 ホテルにとって価格は高い方がありがたいのは当然です。高単価は高収益につながり、スタッフにも高い報酬を支払えるようになり、同時に市場においてホテルのブランド力を高めます。

 しかし価格が高くなると、顧客の期待値は上がり、顧客満足度に低下圧力がかかります。顧客満足度が下がれば集客力は減少し、長期的にはブランド力を下げてしまう。ひいては収益に悪影響を及ぼすことになります。

 星野リゾートでは、1994年から毎日お客さまへのアンケート調査を実施し、顧客満足度を定量的に数値化してスタッフにフィードバックしています。現在ではご宿泊いただいた顧客の約25%から回答をいただいています。それを見ても、価格が高くなるピークシーズンは、相対的に顧客満足度が下がることが確認できます。

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