ソーシャルメディアは今や個人の「信用」まで分析できてしまう

ソーシャルメディアは今や個人の「信用」まで分析できてしまう

村井純(むらい・じゅん)
慶應義塾大学環境情報学部教授/大学院政策・メディア研究科委員長 工学博士(慶應義塾大学・1987年取得) 1984年日本初のネットワーク間接続「JUNET」を設立。1988年インターネット研究コンソーシアムWIDEプロジェクトを発足させ、インターネット網の整備、普及に尽力。初期インターネットを、日本語をはじめとする多言語対応へと導く。内閣高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)有識者本部員、内閣サイバーセキュリティセンターサイバーセキュリティ戦略本部本部員、IoT推進コンソーシアム会長他、各省庁委員会の主査や委員などを多数務め、国際学会等でも活動。2013年「インターネットの殿堂(パイオニア部門)」入りを果たす。「日本のインターネットの父」として知られる。 著書に『インターネット』(岩波新書)、『角川インターネット講座〈第1巻〉 インターネットの基礎 情報革命を支えるインフラストラクチャー』(角川学芸出版)他多数。

1991年、CERN(欧州原子核研究機構)のイギリス人計算機科学者ティム・バーナーズ=リー氏がワールド・ワイド・ウェブ(WWW)を発表した。IP(インターネット・プロトコル)技術を利用した情報伝達方法のひとつであるWWWは、複数の文書同士をリンクさせる画期的な仕組み「ハイパーテキスト」を採用した。特筆すべきは、同氏がWWWに関連した特許を一切取得しなかったこと。利益よりも社会への貢献を最優先し、CERNはWWWを無償で開放した。今日の私たちが世界中で無限に増大し続ける幅広い分野の大規模データベースの中から適切な情報を見つけ出すことができるのは、このWWWのおかげなのだ。このこと一つとってみても、WWWの登場が社会に強烈なインパクトをもたらしたことは間違いないが、慶應義塾大学環境情報学部の村井純教授は「一番大きく変わったのはAI」と指摘する。そして、「それにはソーシャルメディアが関係している」とも。果たして三者はどう関係しているのだろうか。 >>【村井純氏×武田隆氏対談1】を読む

■ワールド・ワイド・ウェブは何のために誕生したのか

武田隆(以下、武田) 前回、インターネットは自律分散システムの理想、というお話がありました。1991年にインターネット上にワールド・ワイド・ウェブが出てきて、その後ソーシャルメディアの発展につながっていきましたが、それも自律分散というモデルを象徴しているのでしょうか。

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