ビズリーチのテレビCM、窮地に追い込まれて打った最後の大勝負だった

ビズリーチのテレビCM、窮地に追い込まれて打った最後の大勝負だった

現在放映中のビズリーチのテレビCMの1カット

転職サイト「ビズリーチ」などを運営する巨大スタートアップ、ビジョナル。『突き抜けるまで問い続けろ』では創業後の挫折と奮闘、急成長を描いています。「ビズリーチ」を一躍有名にしたのがテレビCMです。女性が人差し指を立てて「ビズリーーーーチ!」と言うシーンを記憶している人も多いでしょう。印象的なCMですが、実はこれは同社が窮地に追い込まれて仕掛けた最初で最後の大勝負だったのです。一体、どのような経緯でテレビCMが誕生したのでしょうか。『突き抜けるまで問い続けろ』第五章を一部編集して公開します。(本文は敬称略)

■立ち上がらない企業向けサービス

 2014年、ビズリーチ創業者の南壮一郎たちが、ビズリーチを世に広げるカギと考えていた「ダイレクトリクルーティング」の普及は、難航していた。

 サービス開始から5年が経ち、求職者の会員数は2014年1月に20万人を突破していた。

 しかし、ビズリーチを利用して直接採用する企業の増加ペースは、南の想定を大きく下回るものだった。インターネット業界の中ではある程度知られる存在になっていたが、だからといって、日本社会の中途採用の市場を根本的に変えるほどのイノベーションが起こせたとは言い難い状況だった。

 当時の実態は、ビズリーチの収益構造が物語っていた。

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