人を助けることで得られる、強くて温かくエネルギッシュな感覚「ヘルパーズハイ」とは?

人を助けることで得られる、強くて温かくエネルギッシュな感覚「ヘルパーズハイ」とは?

誰かに親切にすることが自分をも救う(Photo: Adobe Stock))

人は孤独を感じつづけて孤立すると、健康を維持できなくなる恐れがある。そんなとき、誰かに親切にしてもらうだけでなく、みずからが誰かに親切にすることの効果をご存じだろうか。「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より紹介する。

シェイクスピアの戯曲『リア王』に出てくるエドガーは、リア王に言う。「悲しみに友がいて、忍耐に仲間がいれば、心は多くの苦しみを乗り越えられる」と。ごくわずかな時間でも他人とポジティブなつながりを持てれば、その人の健康に大きなプラスとなる。ストレスの多い状況でも、友達が一人いるだけで、生理学的な反応が落ち着く(血圧やコルチゾール値の低下など)。愛する人が手を握ってくれるだけで、痛み止めを飲むのと同じくらい大きな鎮痛効果が得られる。最近の老化に関する研究によると、高齢になったとき、人と比較的ゆるやかなつながりを持つ(ブリッジのサークルに参加したり、クリスマスカードを送り合ったり、郵便配達員とおしゃべりすること)だけでも、記憶の喪失や痴呆を防ぐ重要な効果があることがわかった。

人間の健康は、コミュニティーや他人とつながっている感覚だけでなく、親切心によっても増進するようだ。それも友達や家族や同僚だけでなく、見知らぬ人の親切も効果がある。

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