自民党総裁選は混戦に、候補者4人が持つ「明らかな弱点」とは

自民党総裁選は混戦に、候補者4人が持つ「明らかな弱点」とは

自民党総裁選の候補者共同記者会見に臨む(左から)河野氏、岸田氏、高市氏、野田氏 Photo:EPA=JIJI

自民党総裁選は、岸田文雄元外相、河野太郎行政改革担当相、高市早苗元総務相、野田聖子幹事長代行が立候補することになった。久々に多数の候補者が総裁の座を争うことで、かつてのような「疑似政権交代」のような状況になり、自民党が多様性、柔軟性、活力を取り戻し「一党支配」が続くのだろうか。それとも、「長老一強」が続いて自民党の衰退が続き、野党と政権を争う「政権交代ある民主主義」に向かうかに注目している(本連載第284回)。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

■迷走する岸田氏、失敗続きで不安

 岸田氏は最有力とされるが、政局眼のなさと戦略の稚拙さは相変わらずだ。岸田氏は、総裁選に向けて、「総裁を除く党役員は1期1年、連続3期まで」との党改革案を掲げて、菅首相・二階幹事長の現執行部への対決姿勢を鮮明にした。彼らしからぬ攻めの姿勢であったが、二階氏があっさりと幹事長辞任を表明し、岸田氏は振り上げたこぶしの下ろしどころがなくなった。

 その上、菅首相自身が総裁選不出馬を表明したため、岸田氏が描いた「菅VS岸田」の対立構図自体が崩れてしまった。そして、河野氏、高市氏、野田氏が次々と出馬表明した。岸田氏は、根本的に総裁選の戦略を練り直さねばならなくなった。

 岸田氏は、過去の総裁選で安倍前首相からの「禅譲」を期待して裏切られた(第252回)。

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