企業の可能性を引き出すデザインの可能性とは

企業の可能性を引き出すデザインの可能性とは

Photo by ASAMI MAKURA

「経営にデザインの視点を取り入れることが重要だ」とは昨今よく言われるものの、製品やサービスならまだしも、デザインが経営にどう影響を及ぼすのか、ピンとこない向きも多いだろう。ロッテの「キシリトールガム」や「明治おいしい牛乳」の商品パッケージなど、誰もが知っている商品のデザインや、数々の企業ブランディングを手掛けてきた佐藤卓氏に、企業価値を上げることにデザインがどう役立つのか、また、デザイナーと経営者・社員との対話によって何が生み出されるかを聞いた。(聞き手/音なぎ省一郎、構成/フリーライター 江口絵理)

■経営とデザインがつながると何が起きるのか

――デザインを経営の中核に据える企業が日本でも増えつつある一方で、どうもデザインと経営が結び付かないという経営者の方のお話も耳にします。企業から相談を受ける側であるデザイナーとして、最近の傾向をどのように見られていますか。

 世の中のほとんどの方は、デザインとは「物の見た目をかっこよく整えること」だと思っていますよね。しかしこれは大きな誤解で、家の中のどこに机を置くか考えることもデザインだし、何かの計画をすること、新たな商品を生み出すこと、自分の会社の在り方を考えることもデザインなのです。

 例えば、コーポレートアイデンティティー(CI)の策定とは、会社の在り方をデザインの力で具体的な言葉やマークなどの形に表し、その理念を共有することです。

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