男性社員の「育休」取得は、組織や企業をこれからどう変えていくのか

「男性である自分が育休を希望し、取得すると、周囲から否定的な目で見られたり、仕事の評価が下がったりするのではないか」という男性本人の懸念、また、そう思わせてしまう職場の雰囲気こそが取得率の伸びない原因でしょう。人手不足や仕事の属人化が常態化した職場では、「仕事に穴をあけて、周囲に迷惑をかけるのは申し訳ない」と自分であきらめる人も少なくありません。“取得日数5日以内が3割強”という数字は、「夏期休暇と同じ5日程度なら周囲に迷惑もかけず、評価にも影響はないだろう」と考える方が多いことの表れだと思います。国の制度の整備と並行して、企業各社のそうした社内の雰囲気を変えていくことも重要です。

「男性育休」に対するネガティブな空気を変えていくためには、そのメリットを明確にする必要があるだろう。たとえば、夫が積極的に育児参加することによって、第2子以降の出生率が上昇するという調査データがある*3 。男性の育休取得は少子化対策としても期待できるのだ。また、夫の家事・育児時間が長いほど、産前産後の妻の就業継続率が上昇するという数字もある*4 。妻の仕事復帰は世帯収入の向上、消費の活性化に繋がることから、日本経済の底上げにもなり得る。このように、男性の育休取得は社会全体においてメリットがあるが、人手不足に悩む中小企業ではおよそ7割が義務化に反対する*5 など、「男性育休」に対して否定的な側面もある。

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