ROAだけでは見逃してしまう! ROICからわかる三菱食品の高い資本収益性

ROAだけでは見逃してしまう! ROICからわかる三菱食品の高い資本収益性

Photo: Adobe Stock

「資本コスト」「コーポレートガバナンス改革」「ROIC」といった言葉を新聞で見ない日は少ない。伊藤レポートやコーポレートガバナンス・コード発表以来、企業には「資本コスト」を強く意識した経営が求められている。では、具体的に何をすればいいのか。どの経営指標を採用し、どのように設定のロジックを公表すれば、株主や従業員が納得してくれるのだろうか?
そこで役立つのが『企業価値向上のための経営指標大全』だ。「ニトリ驚異の『ROA15%』の源泉は『仕入原価』にあり」「M&Aを繰り返すリクルートがEBITDAを採用すると都合がいいのはなぜか?」といった生きたケーススタディを用いながら、無数の経営指標の根幹をなす主要指標10を網羅的に解説している。すでに役員向け研修教材として続々採用が決まっている。
そんな『経営指標大全』から、その一部を特別に公開する。

■ROA2.5%とあまり魅力的に見えないが……

 三菱食品は、食品メーカーと小売業の間を取り持つ食品卸売最大手企業で、三菱商事の子会社でもある。2021年3月期の売上高は2兆5776億円に達しているため、日本のいかなる食品メーカーより売上規模の大きな食品関連企業である。

 一方で、卸売業という特性上、売上高総利益率は6.6%、売上高経常利益率は0.7%と、典型的な薄利多売の損益計算書(P/L)である。

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