「市場調査は要らない」ジョブズと丸亀製麺、似て非なる要らない理由

例えば周囲に競合店がなく、人通りの面でも悪くない立地なのに、何度店が入れ替わっても1年持たずにつぶれるようなゾーンというのは存在する。

「なぜその店が選ばれるのか」には明確な理由があるが、「なぜこの店は一度も選ばれることなく、入る前から客を逃しているのか」の理由は、そうはっきりとはしないだろう。

「月刊コンビニ」の2月号に面白いことが指摘されていた。同誌によれば、自宅と駅を自転車で往復するケースで、自宅付近と駅付近の二つのコンビニ、どちらを利用するかを調査した。すると、自宅付近の利用が多くなるというのである(泉裕幸「出店立地の見極め方」、月刊コンビニ2月号)。

 同じ動線上にありながら、違う売り上げになってしまう。確かに私自身も自宅付近のコンビニを利用する場合が多い。

 この例を一つとっても、データを集める難しさが表れている。

 どんなに大規模な全国チェーン店であれ、新店舗を出すのは一大事だ。だからこそ、できる限り事前に計算を立てておきたいのであり、そのために市場調査を行う。市場調査を行っておけば、「仮に問題があっても『調査では大丈夫だった』と言い訳が立つ」という事情もあるかもしれない。

 だが、市場調査をあまり必要としないと思われる経営者や企業もいる。米アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズ氏や、うどんチェーンを運営する丸亀製麺だ。

 ただし、ジョブズ氏と丸亀製麺とでは、同じ「市場調査は要らない」という言葉でも全く意味が違ってくる。その事情をご紹介したい。

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