【科学で解明】アスリートの移籍とパフォーマンスの変化

彼らはみな、変わる必要に迫られた一流のアスリートたちだ。

 調査を行った研究者たちは、球団を変わる前後の打率と出塁率を算出したほか、総合的な攻撃力をほかの選手と比較した。パフォーマンスが下がって球団を移った選手は、その3つの指標のすべてが移籍後に大幅に改善していた。打率を例にあげると、移籍前は0.242だった打率が、2年後には0.257に上がっている(3400万ドルというトップクラスの年俸を得ているメジャーリーガーのマイク・トラウトの平均打率は0.312だ)。

 一方、同じようにパフォーマンスが下降傾向にありながらも球団に残留した922名の選手は、彼らに比べて向上率はごくわずかでしかなかった。一部の選手の移籍は本人の意志によるもので、フリーエージェントとなって別の球団へ行くことを選んだ。ほかの選手は球団によってトレードされた。だが、習慣の断絶は変更の理由に関係なく作用し、パフォーマンスの向上に伴い新たな合図が生まれた。ここでもやはり、破壊は良い習慣にも悪い習慣にも同じように作用を及ぼしたのだ。

 研究者たちはさらに調査を進め、シーズンを経てもパフォーマンスが安定もしくは向上した状態で球団を移籍した290名のメジャーリーガーを追跡調査した。彼らの場合は、移籍は役に立たなかった。むしろ、打率をはじめとする攻撃力の指標となる数値は下がった。

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