ロッテ重光武雄はいかにして“寝首”をかかれたのか――魑魅魍魎が蠢いた舞台裏

ロッテ重光武雄はいかにして“寝首”をかかれたのか――魑魅魍魎が蠢いた舞台裏

ロッテ重光武雄はいかにして“寝首”をかかれたのか――魑魅魍魎が蠢いた舞台裏の画像

30年かけて築いた資本防衛策を二男の昭夫と、その「手下」のロッテホールディングス(HD)社長の佃孝之、専務CFOの小林正元の3人組にやすやすと攻め崩されてしまった重光武雄。3人は一貫して共謀の事実を否定しているが、昭夫らクーデター3人組が周到に準備を重ねた「天地人」の攻めがなければ、下剋上など不可能であったことは誰の目にも明らかだ。わずか1年で長男の宏之と武雄からすべての地位を剥奪し、グループからの追放を果たした魑魅魍魎の糾合はどうやって行われたのか。その経緯と背景を探ってみよう。(ライター 船木春仁)

■「天地人」で武雄の寝首を掻いた魑魅魍魎ども

「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」

 これは孟子の「天地人」として知られる言葉である。その意味するところは、城を攻めるときには、天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、その有利な条件も、城攻めに携わる人々の心が一つになっていることにはかなわないという教えである。

 だが、「現代版の城攻め」となったロッテの下剋上では、謀反組が「天」や「地」だけでなく、「人」においても強固な力を発揮して城の内部から攻め落とし、武雄・宏之親子にとどめを刺した。30年かけて築いた、鉄壁の守りとなるはずだったロッテグループの資本編成や入念に準備を重ねてきた事業承継への備えも、身内に寝首を掻かれてはひとたまりもなかったのだ(『ロッテを奪われた男・重光武雄 ロッテ重光武雄、渾身の資本防衛策が二男の「クーデター」を生んでしまったという皮肉』より)。

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