偉大な天文学者ハッブルの孤独を癒す…愛らしい黒猫との感動するはなし。

偉大な天文学者ハッブルの孤独を癒す…愛らしい黒猫との感動するはなし。

Photo: Adobe Stock

猫はなぜ高いところから落ちても足から着地できるのか? 科学者は何百年も昔から、猫の宙返りに心惹かれ、物理、光学、数学、神経科学、ロボティクスなどのアプローチからその驚くべき謎を探究してきた。「ネコひねり問題」を解き明かすとともに、猫をめぐる科学者たちの真摯かつ愉快な研究エピソードの数々を紹介する『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた』が発刊された。
養老孟司氏(解剖学者)「猫にまつわる挿話もとても面白い。苦手な人でも物理を勉強したくなるだろう。」、円城塔氏(作家)「夏目漱石がもし本書を読んでいたならば、『吾輩は猫である』作中の水島寒月は、「首縊りの力学」にならべて「ネコひねり問題」を講じただろう。」、吉川浩満氏(文筆家)「猫の宙返りから科学史が見える! こんな本ほかにある?」と絶賛された、本書の内容の一部を紹介します。

■銀河と黒猫

 猫は、一人の天文学者が宇宙の理解を広げる上でも、少なくとも精神的な面で助けになった。二十世紀に入るまで、太陽系を含む天の川銀河が宇宙のすべてであるとおおむね考えられていた。

 従来の望遠鏡で観測される星雲は、天の川銀河の中、またはすぐ外側に漂うガスの雲だと考えられていた。そんな中、第一次世界大戦から復員してケンブリッジ大学で一年間学んだアメリカ人天文学者のエドウィン・ハッブル(一八八九〜一九五三)が、一九一九年、カリフォルニア州パサデナ近郊にあるウィルソン山天文台の所員となった。

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