【業績操作か?】会計トリックに依存し続けた巨大企業

【業績操作か?】会計トリックに依存し続けた巨大企業

Photo: Adobe Stock

多くの日本人は気づいていなかったが、2000年以降のアメリカでこの100年起こっていなかった異変が進行していた。発明王・エジソンが興した、決して沈むことがなかったアメリカの魂と言える会社の一社、ゼネラル・エレクトリック(GE)がみるみるその企業価値を失ってしまったのだ。同社が秘密主義であることもあり、その理由はビジネス界の謎であった。ビル・ゲイツも「大きく成功した企業がなぜ失敗するのかが知りたかった」と語っている。その秘密を20数年にわたって追い続けてきたウォール・ストリート・ジャーナルの記者が暴露したのが本書『GE帝国盛衰史 「最強企業」だった組織はどこで間違えたのか』(ダイヤモンド社刊)だ。電機、重工業業界のリーダー企業だったこともあり、常に日本企業のお手本だった巨大企業の内部で何が起きていたのか?(訳:御立英史)

■会計処理で業績を調整

 2001年初頭、GEキャピタルはあちこちで不動産を買い集めた。1件当たり数十億ドルの規模で、全米各地の事業を買収した。ウェルチの下で行われた最後のディールで、GEはレストランチェーンのバーガーキングやクラッカーバレル、自動車修理のマイダス・マフラー、コンビニのサークルKなどに融資を行うビジネスに進出した。

 このような買収によって、不動産関連の融資が数千件のオーダーで発生し、GEの事業はジェットエンジンの製造や冷蔵庫の販売から、次第にかけ離れていった。

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