【花形ビジネスの終焉】事業売却で巻き起こった社内からの批判

【花形ビジネスの終焉】事業売却で巻き起こった社内からの批判

Photo: Adobe Stock

多くの日本人は気づいていなかったが、2000年以降のアメリカでこの100年起こっていなかった異変が進行していた。発明王・エジソンが興した、決して沈むことがなかったアメリカの魂と言える会社の一社、ゼネラル・エレクトリック(GE)がみるみるその企業価値を失ってしまったのだ。同社が秘密主義であることもあり、その理由はビジネス界の謎であった。ビル・ゲイツも「大きく成功した企業がなぜ失敗するのかが知りたかった」と語っている。その秘密を20数年にわたって追い続けてきたウォール・ストリート・ジャーナルの記者が暴露したのが本書『GE帝国盛衰史 「最強企業」だった組織はどこで間違えたのか』(ダイヤモンド社刊)だ。電機、重工業業界のリーダー企業だったこともあり、常に日本企業のお手本だった巨大企業の内部で何が起きていたのか? 同社が誇る歴代リーダーを育んだ、伝統的事業を売却したCEOは、何を考え、社内外からはどのような反応が生まれたのか?(訳:御立英史)

■GEプラスチックスの売却

 GEのなかでも特に歴史のある事業が売却された。

 ウェルチ、イメルト、ボーンスタイン、その他数え切れないほど多くの人材を育てた、GEプラスチックスが売却されたのだ。1930年に設立され、マサチューセッツ州ピッツフィールドの繁栄を牽引したこの部門は、レキサンの発明で世界を変えた。

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