北朝鮮「核先制攻撃を法制化」で日本も対象の危機、元駐韓大使が解説

北朝鮮「核先制攻撃を法制化」で日本も対象の危機、元駐韓大使が解説

北朝鮮の金正恩総書記 写真:朝鮮労働新聞HPより

■北朝鮮が核兵器を先制使用する五つの条件

 北朝鮮はこれまで、核兵器を開発しながらも「最初に核兵器を使用することはない」(2016年の第7次党大会)と煙幕を張り、日米韓や国際社会をだましてきた。しかし8日、北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で採択した「共和国核武装政策について」は、こうした方針を180度転換し、「北朝鮮の恣意(しい)的な判断で核先制使用」を可能とする法律である。

 ロシアが仕掛けたウクライナ戦争で、米欧が直接介入に慎重なのは、ロシアが核の使用をちらつかせ、威嚇しているからである。しかし、今般北朝鮮が行った法制化は、金正恩氏が決定すれば核の先制使用を可能とするものであり、その具体的な使用事例を示す、現実的な脅威として周辺諸国にこれまでとは異なる対応を求めることになるのではないか。

 朝鮮中央通信などが9日に公開した核武力政策法は「核武力は国務委員長(金正恩氏)の唯一的指揮に服従する」(第3条1項)、「金正恩氏は核武器に関するあらゆる決定権を持つ」(同条2項)と明記し、核兵器の先制使用が可能な5大条件を定めている。朝鮮日報によればそこには恣意的な解釈が可能な部分が多いことから「(金正恩氏の)思い通りに核の先制攻撃を行うことができるという意味」との見方を紹介している。

 核使用の五つの条件は次のページの通りだ。

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