「コメダ珈琲店」はなぜ客が長居しても儲かるのか

「コメダ珈琲店」はなぜ客が長居しても儲かるのか

名古屋の朝といえば、喫茶店のモーニング。コメダ珈琲店のモーニングの1つ「名古屋名物 小倉あん」は有名だ。(写真はイメージです)

■要約者レビュー

 昭和のレトロな雰囲気のある「コメダ珈琲店」が、人気となっている。近年は全国各地に店舗を拡大して700店舗以上となり、国内で3位だ。この名古屋が発祥の喫茶店が、なぜ人気になったのかを探ったのが本書『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか? ――「お客が長居する」のに儲かるコメダのひみつ』である。

 セルフサービスで安いドトールコーヒーが旧来の街の喫茶店を駆逐し、さらにお洒落なスターバックスが上陸すると、喫茶店は多様化してスタイリッシュになった。その一方で、年配の人たちが気兼ねなく入れる喫茶店がなくなってしまう懸念があった。そこに登場したのが、セルフサービスではなく昔の喫茶店を彷彿させる、フルサービスのコメダ珈琲店だ。コメダは郊外に広いスペースを確保し、間仕切りと大きめのソファで心地の良い場所をお客さんに提供した。しかも分かりやすいメニューと、パンメニューを中心としたボリューム感のある飲食で、幅広い客層を確保したのである。

 著者は現在の社長や創業者にインタビューし、街の小さな喫茶店がなぜ東証一部上場できるまでになったか、その経営手法を聞き出している。それによると、喫茶店激戦区の名古屋で生き残るため、経営効率重視ではなく常にお客さん目線でサービスを提供し続けてきたとのことだ。従業員教育を徹底し、フランチャイズチェーン方式で地域特性に合わせた店舗にするなど、現場主義を貫いてきたことが秘訣のようである。

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