なぜ、「優秀な上司」の下で、部下が育たないのか

なぜ、「優秀な上司」の下で、部下が育たないのか

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拙著、『知性を磨く』(光文社新書)では、21世紀には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という7つのレベルの知性を垂直統合した人材が、「21世紀の変革リーダー」として活躍することを述べた。この第23回の講義では、「人間力」に焦点を当て、拙著、『なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのか』(PHP文庫)において述べたテーマを取り上げよう。

■部下が育たない「優れた上司」

 今回のテーマは、「なぜ、『優秀な上司』の下で、部下が育たないのか」。このテーマについて語ろう。

 読者は、自らの会社や周りの会社を見渡して、不思議な「逆説」を目にすることはないだろうか。

「優秀な上司の下で、部下が育たない」という逆説である。

 例えば、衆目の認める優秀なビジネスマンがいる。若手社員の頃から力を発揮し、早くから社内でも目立つ存在であった。当然のことながら、同期の中でも真っ先にマネジャーに昇格。マネジャーとしても、仕事の切れ味は良く、経営幹部からの評価は相変わらず高い。そして、部下は彼の指示のもと、組織だって良く動き、良い業績を出している。しかし、なぜか、彼の次を襲うような優秀な部下が育っていないのである。

 こうした「優秀なマネジャーの下で、なぜか、部下が育たない」という不思議な現象は、実は企業においてしばしば生じる。

 では、どうしてこのようなことが生じるのか。

 それには、次に挙げる三つの理由のいずれかが考えられる。

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