将棋の世界が教える「直観力」を身につける二つの道

将棋の世界が教える「直観力」を身につける二つの道

将棋の世界が教える「直観力」を身につける二つの道の画像

拙著、『知性を磨く』(光文社新書)では、21世紀には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という7つのレベルの知性を垂直統合した人材が、「21世紀の変革リーダー」として活躍することを述べた。この第24回の講義では、「技術」に焦点を当て、拙著、『なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのか』(PHP文庫)において述べたテーマを取り上げよう。

■「サイコロ」を振って決断するマネジャー

 今回のテーマは、「将棋の世界が教える『直観力』を身につける二つの道」。このテーマについて語ろう。

 読者は、「直観力」を身につけたいと考えたことはあるだろうか。そう考えたことのある方のために、面白いエピソードを紹介しよう。

 企業の経営者やマネジャー、組織のリーダーは、時折、難しい意思決定に直面して悩み抜き、「サイコロ」でも振って決めたい心境になるときがある。

 実際、難しい意思決定に直面し、サイコロを振ったマネジャーがいた。これは、その実話である。

 ある企業で、熟練のマネジャーの斎藤氏(仮名:以下同)は、極めて重要な商品開発プロジェクトの意思決定に直面した。事前の市場調査も徹底的に行い、会議でも衆知を集めて議論を尽くしたのだが、それでもこの商品開発に踏み切るべきか否か、メンバー全員の意見が定まらない。そして誰よりも、その意思決定の責任者である斎藤マネジャー自身が、決断がつかなかったのである。

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