なぜ、システムの「外注」は必ずモメるのか?

なぜ、システムの「外注」は必ずモメるのか?

トラブルが裁判に発展することも少なくない

「システムに欠陥が多すぎて使えない!」
「開発や保守・運用費用が高すぎる!」
「なぜか社員が協力してくれない……」
「経営者がシステムのことを全然わかってない……」

ホームページ、ECサイト、Webマーケティングシステム、AI、ビッグデータ、IOTなど、ITシステムが企業の経営を左右する時代。にもかかわらず、ほんの数年前まで、日本のITシステム開発は3分の2が失敗しており、今もなお、システム開発は他のプロジェクトと比べると成功率の低いのが現状です。

そこで、かつてない「発注者のための入門書」として各所で話題を呼び、発売早々重版が決まった『システムを「外注」するときに読む本』。この記事では、その「前書き」を全文公開します。

■発注者は「お客様」ではなく「プロジェクトメンバー」

突然ですが、ある1つのシステム開発をめぐる裁判の例を、ご覧ください。

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ある通信販売業者(以下、ユーザー)が基幹システム刷新のための開発をITベンダー(以下、ベンダー)に発注したが、スケジュールが遅延し、納品の見込みも立っていないことから、ユーザーはベンダーに履行遅滞に基づく解除通知を送付した。

これについてベンダは、「この契約解除はユーザーが一方的に行なったものである」として、委託料の残額とその他費用の計約4億8200万円を請求した。

しかし、ユーザーも 「契約の解除はベンダーが期限までに成果物を納品しなかったからだ」と反論し、残額の支払いを拒否するとともに、損害賠償等4億5000万円の支払いを逆に求める反訴を提起した。

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