NHKのAI特番が炎上! 「AI崇拝」の危険

NHKのAI特番が炎上! 「AI崇拝」の危険

(画像はイメージです)

2017年7月22日に放送されたNHK総合の「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」が炎上中だ。医療政策学者で『「原因と結果」の経済学』の著者の1人である津川友介氏は「AIは万能である」というNHKの演出に危機感を抱いているという。どういうことか、詳細を聞いた。

■AIに因果関係はわからない!

 ここ2〜3年でにわかに話題になっている人工知能(AI)。最近では、NHKスペシャルの「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」(2017年7月22日放送)にて、NHKが開発したAIの分析結果から「健康になりたければ病院を減らせ」「少子化を食い止めるためには結婚よりもクルマを買え」などの斬新な提言がなされ、議論を呼んでいる。

 確かに、意外性があるため、おもしろいと感じた人もいるかもしれない。しかし、番組中でAIが提言した内容は、残念ながら間違っていると言わざるをえない。

 なぜなら、AIは物事を予測したり、将棋や囲碁のように決められたルールのなかのゲームをすることは得意であるものの、2つの事柄のあいだに「因果関係」があるかどうかを明らかにすることは苦手だからだ(因果関係にあるかどうか統計学を用いて検証する方法を「因果推論」を呼ぶ)。将棋や囲碁の名人を打ち負かしたことが話題になっているため、AIに対する期待が高まっているが、決して万能なわけではない。

 医療に関して言えば、レントゲン写真から病理組織の診断をしたり、患者の日々の行動から、本当に病気を持っているかを予測する分野ではAIは力を発揮する。

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