いつも「丸投げしてくる取引先」にどう対応すれば良いのか?取引先と長期的な関係を構築するためのたった一つのコツ

いつも「丸投げしてくる取引先」にどう対応すれば良いのか?取引先と長期的な関係を構築するためのたった一つのコツ

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■丸投げ自体は悪いことではない

 皆さんの周りには、すべてを丸投げしてくる取引先はいませんか?「そんなことまでこっちに投げてくるのか」とうんざりすることもあるのではないでしょうか。

 では、丸投げしてくる取引先は悪なのでしょうか?

 良きパートナー関係を築くことができるのならば、丸投げしてくる取引先は、自社に長期的に利益をもたらす優良な取引先と捉えることができます。また、自社だけでは実現できないことを実現できるかもしれません。従って、丸投げ自体は悪いことではありません。

■悪いのは、方針なき丸投げ

 では、何が問題かというと、取引先が方針なきままに丸投げしてくることです。

 基幹システムの構築などは典型的な例ですが、方針がないままベンダーに丸投げすると、現場に言われたままの仕様をベースにベンダーがシステム構築をすることになります。現場は往々にして目の前の仕事が楽になることを重視するので、長期的な目線を持つことができません。

 また、部分最適を追求するばかりで、全体感を持つことも難しいでしょう。

 全国に1700以上ある地方自治体のデータベースを統合することに苦戦しているマイナンバー制度の導入や、複数行が統合することによって誕生したメガバンクのITシステムなど、これまでの方針なき丸投げは枚挙にいとまがありません。

■自社と取引先担当者、取引先企業の共通項を見出して良きパートナーとなる

 方針なき丸投げをしてくる取引先のプロジェクトを受注することは、短期的には自社に収益をもたらすでしょう。しかし、結果が出ないままそのような関係を長期的に続けることは、健全とは言えません。自社の従業員のモチベーションは低下しますし、本質的な結果が出ていないのに、いつまでも取引先が発注し続けてくれることはないでしょう。

 このような状況を避けるためには、自社と取引先担当者、そして取引先企業が目指すことの共通項を見出すようにしましょう。この共通項こそが、そのプロジェクトにおける方針となり、各々で仕事を進める上での原則となります。

 ここで注意が必要なのは、取引先担当者と取引先企業を区別することです。例えば、取引先担当者が短期的に予算消化を目指していても、その予算消化が取引先企業自体に利益をもたらすかどうかは分かりません。また、取引先のみならず、自社にとっても長期的にメリットがあるかどうかを見極めるようにしましょう。

『アジャイル仕事術』では、多様なチームを運営するための技術をたくさん紹介しています。

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