中国全人代の報告で習近平が「危機」を認めた3つの狙い

中国全人代の報告で習近平が「危機」を認めた3つの狙い

写真:ユニフォトプレス

中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が始まり、「政府活動報告」の内容に注目が集まった。習近平・国家主席はその中で「危機」を素直に認めた。その狙いは何だったのか。(フリーライター 吉田陽介)

■習近平と李克強の分業体制を示した「報告」

 中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)は、米中貿易摩擦などの影響で中国経済の減速傾向がさらに強まったこともあり、開幕日である3月5日に李克強・国務院総理(首相)が読み上げる「政府活動報告」(以下、報告)がどのような内容になるかが注目された。

 結果、李克強は、「長年、ほとんど例がないほどの国内外の複雑で厳しい情勢に直面している」とした上で対処するための措置を述べ、全体として実務的な内容だった。

 中国の文書には、冒頭に必ずマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、ケ小平理論、「3つの代表」重要思想、科学的発展観といった「指導思想」が書かれているが、今年はそれがなく、「習近平新時代中国特色社会主義思想」のみが書かれていた。これは、「指導思想」としての「習近平新時代中国特色社会主義思想」の権威が確立されていることを示している。

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