「言葉ありき」の仕事グセをやめれば、日本企業は変われる! 【入山章栄×佐宗邦威】

それだけで、けっこう簡単に現場が変わったりするというのが、戦略デザインの仕事をするようになってから気づいたことですね。

入山:ソフトバンクは学生募集の際、ひたすら動画を見せるそうです。脳に思い浮かんだ複雑なことを俗世間化するためにビジュアル化し、最後に文字化するわけです。ビジュアルから文字化するプロセスに音や動画を利用すれば、より鮮明になると思います。

■「想い」は時代に合わせて再解釈することで生き返る

佐宗:『直感と論理をつなぐ思考法』にも書いたんですが、子どもっていろいろなものを目で見て、「これはシマウマ」「これはゾウ」と学びながら、最後に言葉で名前を覚えます。そのプロセスはまさに「体感からはじまり、視覚を経由して、言語化する」プロセスで、最初から「いきなり概念」というわけではないわけです。

入山:いろいろ体感して、最後に名前をつける。いわゆるJK語って、女子高生たちの感覚で時代を表現しているんですよね。そのあたりの感覚で断絶があるから、僕はいまだに「エモい」という概念が理解できません(笑)。

佐宗:一方、ビジネスの世界は、言語での議論、論理の世界に終始しがちです。しかし新しいものは感覚からスタートしないと生まれようがありませんし、人も動かない。縛られている論理からいったん抜け出し、子どもみたいに考えるプロセスを挟んでから、もう一回言語化してみることで、概念はよりいっそうはっきりしてくるわけです。

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