「言葉ありき」の仕事グセをやめれば、日本企業は変われる! 【入山章栄×佐宗邦威】



■直感力を磨けばビジョンは具体化できる

佐宗:ブランドの再定義をお手伝いするとき、僕は歴史分析とか歴史のフィールドワークをけっこうやるんです。その時代に生きていた人の感覚や感情を浴びるためです。

たとえばソニーの前身である東京通信工業株式会社に、「自由闊達にして愉快なる理想の工場」という井深大さんの言葉があります。この「自由闊達」という意味は、おそらく今とは違うと思うんです。言葉だけから想像してもわからない。僕らの「自由闊達」と創業者の感じている「自由闊達」とは絶対違うでしょう。

軍事産業でずっとやっていたエンジニアが、ようやく軍事ではない、本当に自分がつくりたいものをつくれる自由闊達な時代になった、という文脈で生まれてきた言葉なんです。

入山:まさにエスノグラフィック的なアプローチですよね。僕は企業向けの講演でイノベーションは重要だという話を散々していて、最後に話すのが「センスメイキング」なんです。

佐宗:不透明性の高い現代のような環境だと、外界の状況を感じ取って、そこから固有の意味をつくっていくセンスメイキング(意味づけ)が欠かせなくなりますよね。入山先生は以前から、この概念に注目されていました。

入山:でも、問題はそのあとで、「じゃあどうすればいいんですか?」と必ず聞かれる。

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