ハーバード大学院で実践している「交渉力トレーニング」とは?

ハーバード大学院で実践している「交渉力トレーニング」とは?

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ビジネスの成否は「交渉力」にかかっている。アメリカの雑誌で「世界で最も恐れられる法律事務所」に4度も選ばれた法律事務所の東京オフィス代表であるライアン・ゴールドスティン米国弁護士に、『交渉の武器』(ダイヤモンド社)という書籍にまとめていただいた。本連載では、書籍から抜粋しながら、アップルvsサムスン訴訟を手がけるなど、世界的に注目を集めるビジネスの最前線で戦っているライアン弁護士の交渉の「奥義」を公開する。

■「事実」は「論理」に勝る

 交渉の議論のベースとなるのは「事実」である。
 どんなに論理的な主張を行っても、その根拠となる事実に誤認があれば、いとも簡単に一蹴される。あるいは、理屈のとおった主張であっても、それを覆す事実を指摘されれば、その瞬間に理屈は崩れる。私たちにパワーを与えてくれるのは、論理や理屈ではなく「事実」。「事実」こそが最強の武器なのだ。

 先日も、ちょっとしたことで、そのことを改めて思い知らされた。
 ある会員制バーに行ったときのことだ。お店に入って、窓際のテーブルに座ろうとすると、店員が近寄ってきて「お客様、困ります」と言う。その日、私は襟なしのシャツを着ていたのだが、それがお店のドレスコードに反するというのだ。

 しかし、たしかに襟なしのシャツを着てはいるが、きちんとしたジャケットを着用しているため、お店の雰囲気を壊している服装とは思えなかった。

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