『FACTFULNESS』の問題意識は、大学進学率もはしかワクチンの摂取率も下がり続ける日本にこそ必要だ

『FACTFULNESS』の問題意識は、大学進学率もはしかワクチンの摂取率も下がり続ける日本にこそ必要だ

上杉周作(うえすぎ・しゅうさく) 日本とアメリカ育ち。カーネギーメロン大学でコンピューターサイエンス学士、ヒューマンコンピュータインタラクション修士取得。卒業後、シリコンバレーのPalantir Technologies社にてプログラマー、Quora社にてデザイナー、EdSurge社にてプログラマーを経験。2017年に世界一周後、現在はシリコンバレー在住。関美和氏とともに『Factfulness (ファクトフルネス)』共訳者。

この記事は、デザイン・イノベーション・ファームTakramのメンバーが毎週月曜日に配信しているPodCast「Takram Cast」の収録をもとに構成したものです。Takram代表・田川欣哉氏が、事業のパートナーである統計家・西内啓氏と、30万部を突破したベストセラー、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』共訳者・上杉周作氏を迎え、デザイナー、エンジニア、統計家それぞれの視点から語り合いました。

データと真実から見えてくる正しい世界とは何か。著者・ハンス・ロスリング氏の伝えたかった価値観とは。全3回のうち、第2回です(前回はこちら)。(構成:プレーンテキスト)

■翻訳者が一番好きな、『FACTFULNESS』内のエピソード

西内:翻訳された上杉さんは、『FACTFULNESS』のどのエピソードが一番お好きですか。

上杉:ネタバレになってしまうのであまり言えないんですけど、私はモザンビークの道路封鎖の話ですね。「焦り本能」によって間違いをおかしてしまったことで人の命が失われたという話です。危機感を煽ることで、逆に問題解決から遠のいてしまうという話をされています。

田川:危機感を醸成することによって、みんなのベクトルを過去からの継続ではない方向にピボットさせるというのは、仕事の場でもよく目撃します。

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