証券会社の対面販売が滅びない理由、「店じゃなきゃダメ」な顧客の心理とは

証券会社の対面販売が滅びない理由、「店じゃなきゃダメ」な顧客の心理とは

対面型販売でないと満足できないという顧客は一定数いる。したがって、対面型販売は規模は縮小するだろうが、なくなることはないはずだ Photo:PIXTA

■大赤字の野村が店舗を2割削減対面型販売は生き残れないのか?

 先日、証券業界の最大手である野村證券が店舗数を2割削減するという報道があった。野村證券は昨年4月〜12月の期間損益においても累計で1013億円の赤字となったことから、今後の収益動向も注目されている。多くの人は、個人の株式投資において、これだけネット証券のシェアが高くなっているのだから、野村に限らず多くの人員を抱える対面型証券会社の経営は、ますます厳しくなるのではないかと考えているだろう。

 事実、株式の売買手数料は1999年に自由化されて以降、ずいぶんその水準は下がっている。その結果として手数料が割安なネット証券での売買取引が拡大してきているわけだが、これは若い人だけの傾向というわけではなく、高年齢層においてもネットを使った売買が増えてきているようだ。

 筆者がかつて証券会社に勤めていた頃でも、ネットで取引する顧客の多くは60歳以上の方だった。これはある意味当然かもしれない。なぜなら株式投資をする層は一定の余裕資金を持った人たちであるから、必然的に高齢者層が多くなる。また、既に仕事は引退している年齢なので、朝からディスプレーに向かって株の売買を繰り返すという高齢者も決して少なくはないことは容易に想像できる。

 では今後、対面型証券会社は生き残ることができないのだろうか?筆者は必ずしもそうは思わない。

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