両親を失いゴミ屋敷に引きこもる60歳男性、彼を追いやったのは誰か

両親を失いゴミ屋敷に引きこもる60歳男性、彼を追いやったのは誰か

段ボール箱などの散乱するゴミ屋敷のような家に1人で暮らす、60歳の男性がいる。彼を追い詰めるものの正体とは

■段ボールが散乱するゴミ屋敷で1人静かに暮らす60代男性の素顔

 住宅街にある2階建ての家の玄関を開けると、目の前に段ボール箱などの散乱するゴミ屋敷のような風景が広がっている。家の中を清掃したくても、足に痛みを感じて、片づけることができないのだ。

 都内在住のAさん(60歳)は、父親と母親を亡くした後、そんな両親の残してくれた家に、今は1人で暮らしている。

 足の痛みで階段を上り下りするのも不自由なAさんは、2階の部屋を埋め尽くすアンティークなオーディオ機器や家具、レコードなどの山に囲まれて、最近は敷きっぱなしの布団の上で寝たきりのような状態になった。

 高齢の親が収入のない子の生活を支える「8050問題」の背景には、同居している親子が家族ごと孤立していて、身動きが取れなくなっている現実がある。そんな当事者たちが心配しているのは、親に万一のことがあったとき、残される子はどう生きていけばいいのかという問題である。

 Aさんの両親は、ともに公務員だった。唯一の兄弟である弟も公務員で、兄弟仲が悪いこともあって別居している。親の遺産をそれぞれ相続した形だ。

「4人家族のうち、公務員でないのは僕だけです。父からは“役人が一番いい”と散々言われました」(Aさん)

 小学校は母親が勤める学校だった。

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