「麻布中」の計算問題は、なぜユニークなのか

「麻布中」の計算問題は、なぜユニークなのか

中国大使館や有栖川宮記念公園も近い、港区の高級住宅地にある麻布中学校・高等学校

「旅人算」と呼ばれる算数問題のジャンルがある。線分図を作って解いていくのだが、よくよく問題文を読み解かないと、正答にたどり着くのは困難である。算数の問題を解くときにも、国語力が必要となるのだ。(ダイヤモンド・セレクト編集部) 

■一味違う「麻布」の問題

 広尾学園、フェリス女学院と、難関中学の入試問題を2回取り上げた。今回は東京男子私立中高一貫校御三家の1つ、「麻布」の計算問題である。

 男子御三家の中でも、生徒を大人として扱う自由な校風では抜きんでた存在の麻布だが、入試問題も独特で、2019年入試では理科の問題(コーヒーの焙煎から抽出までの科学的な考察)が話題になっている。中学受験塾でも、麻布を受ける生徒にはこの学校の算数問題に適応できるよう特別な指導がなされるほどで、それは他校との併願がしにくいことも意味している。

 2019年入試の算数は、5つの大問が出題され、うち2問は図形問題だった。制限時間は60分なので1問を10分ほどで解いていかなければならない。

 今回取り上げる計算問題は2017年に出題された。合格者の3人に1人しか正答しなかった難問で、「速さ」を問う新しい切り口の問題でもある。

Q ふだん、太一君は自宅から学校まで歩いて通っています。今週、太一君は自宅からある地点までは走り、残りは歩いて学校まで行くことにしました。

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