欧州議会選挙で見えた「EU懐疑派」を支える“民意”の正体

欧州議会選挙で見えた「EU懐疑派」を支える“民意”の正体

Photo:iStock/gettyimages

欧州議会選挙(定数751)で、これまで同議会をリードしてきた主流派である、中道右派の欧州人民党(EPP)と中道左派の欧州社会・進歩同盟(S&D)がそれぞれ30議席以上減らし、1979年の議会発足から初めて過半数を割り込んだ。

 ただ、中道の欧州自由民主同盟(ALDE)と緑の党・欧州自由連合が議席を伸ばしたため、欧州統合推進に賛成の勢力全体としては3分の2を維持し、欧州統合の推進に批判的な勢力は、全体として見ると、事前に予測されていたほど大きく伸びなかった。

 だが、各国の個別の投票結果を見ると、手放しで楽観できる状況ではない。

■統合の「恩恵」を受けたはずの東欧諸国でも「ナショナリズム」台頭

 今回の選挙結果を、その前後の各国の事情と併せて考察すると、90年代以降、急速に領域を拡大し、グローバリゼーションに対応しようとしたEUが抱える根本的な課題が見えてくる。

 現在のEUには、英国を含めて28ヵ国が加盟するが、反EU的とされるグループの台頭が目立つのは、英国、フランス、イタリア、ドイツなど、難民・移民問題や加盟国の債務超過問題で大きな負担を強いられるEC(欧州共同体)の時代から欧州統合のプロセスをリードしてきた“中心的な国家”である。

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