「安定した会社」でくすぶる人が、業績が傾いた途端「絶好調」になる理由



そうしたトップレベルの方々と日々、議論しながら、ビジョンを共有しています。現場の職員の方からは「前例がない!」など、やらない言い訳をされることも多いですが、首長がリーダーシップを発揮してくれるエリアでは、現場の人たちも柔軟に考えられるようになってきて、「1回やってみましょうか」と言ってくれるんです。

佐宗:何か大きなものを動かしていくとき大事なのは、トップに共感してもらうことです。上にいる若い人は、実現できない理由があるからやっていないだけで、ビジョンそのものをわかってくれる人は意外と多い。まずそんな彼らを握る。

東浦:それ以外にも、自治体職員の方々と一緒にワークショップをやったり、住民の皆さんとの討論会をやったりもします。刷り物やウェブをつくって「今の世の中はこうですよ」ということを発信して、啓発活動も行っています。それは東急の利益のためではなく、多くの人たちが本当に望んでいることをはっきりさせるためなんですよ。

佐宗:そうですね。実際に動かすときには、いろいろな人たちの協力が必要になりますから、コミュニティをつくるところから始めるのが成功の定石ですね。そうすると、いざというときに連鎖的に動く人が増えて、上と下が同期する、という経験を僕もしました。

トップ層にはビジョンを伝えて共感してもらいながら、現場レベルからのボトムアップの動きも同時に引き起こして、最終的にトンネルの両側がつなげる――そういうアプローチがいちばんだと思いますね。

(第3回へ続く)

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