安宅さんに聞く「これからの時代を生き抜く“レアな人材”になるための方法」



柴山 そうすると、新卒の就職先を間違えたというよりは、そもそものゴール設定を間違えているということですね。北に行くべきところを、南に行ってしまっている。人材としてのレアさを目指すべきところ、人気企業での過当競争に勝ち抜こうとしている。なぜ、ゴール設定に躓いてしまうのでしょうか。

安宅 親とキャンパス外の友達が「大企業に行ったほうがいいよ」とそそのかすわけです。学生たち自身も不安だから、その囁きを聞いてしまう。SFCの先生や周りの人のノリにしたがって、とりあえず会社をつくったり、大学なんて7年でもいていいんだ、なんて人と違う道をいってしまって、本当に先行き大丈夫なんだろうかと。

 でもね、高級住宅地に行くとよくわかりますが、親からもらった遺産で住んでいる人以外で、大企業勤めの人なんて一人もいませんよ。つまり、大企業に行くというのは、そういう高級住宅地に住むような収入レベルに絶対到達できない道を選んでいる、ということですよね。この驚くべき事実を、まったく認識せずに生きている若者は、親と友達に洗脳されているんだと思います。

柴山 なるほど。確かに私の両親も大企業勤めでしたが、高級住宅地とはまったく縁がありません。つまり、ゴール設定を間違っているだけじゃなくて、リスクを把握できていない、ということですね。

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